コレクティブ・モノローグ(2024)
Collective Monologue
監督:ジェシカ・サラ・リンランド
評価:50点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
イメージフォーラム・フェスティバル2025にて上映された『コレクティブ・モノローグ』を観た。
『コレクティブ・モノローグ』あらすじ
An intimate series of moments takes place in a community of zoos and animal rescue centers across Argentina.
訳:アルゼンチン全土の動物園や動物保護センターのコミュニティで、親密な一連の瞬間が繰り広げられます。
集団独白
本作はアルゼンチンの動物保護センターに関するドキュメンタリーである。タイトルは、心理学者ジャン・ピアジェの理論から取られており、幼年期における周囲の視点を意識しない自己中心的なタームを示している。
ジョナス・メカスの影響下にあるジェシカ・サラ・リンランドによる撮影は牧歌的に動物園での活動を捉えているが、動物への愛がある種の上下関係、人間の自然に対する植民地主義的な側面を批判的に描こうとしているらしい。ただ、それにしてはあまりにもジョナス・メカスの質感、いわゆる「エモい」を体現したような淡きイメージが理論の弱さへと繋がっている。先行例としてはフレデリック・ワイズマン『霊長類』やAna Vaz『IT IS NIGHT IN AMERICA』があり、前者はドライな研究者の眼差しから、後者は動物の鋭い眼光によって人間の自然に対する植民地主義的な側面が浮かび上がっていたので上手いアプローチとは思えなかった。