「東京フィスト」塚本晋也が描く狂気の東京!満員電車で観るなかれw

東京フィスト(1995)
TOKYO FIST(1995)

監督:塚本晋也
出演:塚本晋也、藤井かほりetc

評価:75点

NETFLIXに塚本晋也作品が大量にアップされていた。カルト映画の「鉄男」を始め、幻の初期作「電柱小僧の冒険」もアップされており、どんだけNETFLIX邦画に力入れているんだよ!と驚くばかり。今回、そんな塚本晋也作品の中から「東京フィスト」を観たのだが、これが凄まじい作品でした。

「東京フィスト」あらすじ

平凡な会社員は、高校の時の同級生に恋人を奪われてしまう!奪い返しにいくものの、ボクサーである同級生に返り討ちに遭う。復讐に燃える会社員はボクシングの世界にのめり込む…

フラストレーションの塊があなたを襲う!

毎朝、上野から品川へ向かうと、満員電車、殺伐としたサラリーマンのバトルが繰り広げられる。痴漢なんかが発生すると、冤罪だろうがガチ勢だろうが、線路を走るエクストリーム逃走劇が開幕する。うだるような暑さ。そんな東京のサラリーマン、それもクールビズ何それ美味しいの?時代である1990年代サラリーマンのフラストレーションを塚本晋也は天才的な魔術で描ききった!タイトルにもあるように、これは「東京の拳」、フィストの物語だ。

全編通して描かれるのは、フラストレーションを溜め込んだ男の暴力。「セッション

」のラスト10分さながら、追い込みに追い込みを掛け、もはや戦う意味すら無にする本能的世界が80分観客を包み込む。

観客は映像から漏れる業火に喉が焼かれるように魘され、そして肉体の鼓動に興奮するだろう。

ブンブンは朝の満員電車の中で本作を見始めたのだが、あまりの高揚感にこれは肉体の死闘繰り広げられる満員電車内で観るのは危険だと思い中断したほど凄かった。サラリーマンの形容しがたい、発散しようのない心の闇に塚本晋也は光を灯してくれた!

もはやストーリーなんてあってないようなものだが、男が観るとボクシングがしたくなる。破壊衝動に駆られる危険でとっても楽しい映画であった。くれぐれも満員電車でNETFLIX広げて観ないでください。あなたの人生が終わる危険性がありますよww

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です