【ウカマウ集団】『人民の勇気』ポトシで起きた殺戮について

人民の勇気(1971)
原題:El coraje del pueblo
英題:The Night of San Juan

監督:ホルヘ・サンヒネス
出演:ドミティラ・デ・チュンガラ

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

K’s cinemaにて開催中のウカマウ集団60年の全軌跡にてチェ・ゲバラ映画『人民の勇気』を観た。チェ・ゲバラは晩年、ボリビアで革命を指導していたことは知っていたが今や世界遺産のポトシで活動していたことは知らなかった。そして本作は壮絶なポトシの歴史を語る一本であった。

『人民の勇気』あらすじ

アンデス先住民の価値観を基にした作品を撮り続けるボリビアの映画制作集団「ウカマウ」が、1967年の軍事政権による人民虐殺事件を題材に描いた長編第3作。1967年6月24日、チェ・ゲバラ率いるゲリラ部隊との連携を企てていたボリビアの鉱山労働者たちの居住区が、アメリカ軍の支援を受けた政府軍に急襲され、多数の住民が殺害された。生き残った人々の証言や現存する記録を基に、事件にいたるまでの経緯や虐殺の模様を忠実に再現。ファシズムとそれを支えるアメリカ帝国主義からの解放を求めて立ちあがる人民たちの姿を映しだす。

映画.comより引用

人民の勇気

かつて、世界の銀産出量の半分を算出していたポトシ。政府軍が遠くから『ワイルドバンチ』がごとく市民を撃ち抜く殺戮から物語が始まる。チェ・ゲバラ率いる部隊との連携を企てる人民が必死の抵抗を行う。

ロングショットで建物に侵入する者を描き、狭い通路で銃撃戦が行われる。ゴヤ「1808年5月3日、マドリード」さながらの処刑が行われ、ポトシの地は血塗られていく。生き残った者の証言により生々しく再現される惨劇が強烈であった。