『タイムズ・スクエア 4Kレストア』ギャルが街を駆ける時

タイムズ・スクエア 4Kレストア(1980)
TIMES SQUARE

監督:アラン・モイル
出演:ティム・カリー、トリニ・アルヴァラード、ロビン・ジョンソン、ピーター・コフィールド、エリザベス・ペーニャ、ハーバート・バーゴフetc

評価:75点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

『ストレンジ・リトル・キャット』『ベイト(餌)』『ストロベリー・マンション』など、ユニークな作品を発掘し紹介する団体Gucchi’s Free Schoolの新しい企画が立ち上がった。今回は英文学者である北村紗衣の「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選」を発売を記念して2本の作品が上映される。1本目が『パーティーガール 4Kレストア』(4/26(土)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて一夜限りの限定上映)、もう一本が『タイムズ・スクエア 4Kレストア』(7/11(金)よりシネマート新宿、Strangerにて公開)である。今回、試写にて『タイムズ・スクエア 4Kレストア』を観させていただいたのでレビューしていく。

『タイムズ・スクエア 4Kレストア』あらすじ

ミュージシャンを目指すロック狂のおてんば・ニッキーと、政治家を父に持つ孤独なパメラがひょんなことから出会う。2人の少女たちはその出会いをきっかけに交流を深め、ニューヨークの中心地であるタイムズ・スクエアで友情を育んでいく。

※U-NEXTより引用

ギャルが街を駆ける時

ニューヨークの街中、ギターをかき鳴らす少女ニッキーは精神病と疑われて病院へぶち込まれる。病院には政治家の娘であるパメラも入院していた。彼女は深夜ラジオに救いを求め現実逃避をしていたのであった。ニッキーは勢いでパメラと共に病院を脱走、ニューヨークの街を駆け回る。

本作は、社会という籠に閉じ込められようとする少女が有り余る体力で逃げ回る様子を描いた作品である。常に音楽が流れ、ふわふわふわふわと自分の欲動に従い動き続ける様は瀬田なつき作品を彷彿とさせるものがある。

死んだ退屈な空間としての病院と生き生きとしたニューヨークの街並みとの対比が見事であり、特にトーキング・ヘッズ”Life During Wartime”に合わせて踊りながら街を練り歩く場面の、周囲もなんとなくトーキング・ヘッズに乗っていく展開の人間味あふれる運動にそれが現れている。また、官能映画が上映されている映画館に逃げ込む場面で、スクリーン前を陣取る彼女たちにキレるのではなく、むしろ追手を妨害することに専念する観客の一体感にも活気づいた街の一面を垣間見える。

鑑賞後に調べたら『エンパイア・レコード』のアラン・モイル監督作だったのでそれも納得であった。

7/11(金)よりシネマート新宿、Strangerにて公開である。

※Gucchi’s Free Schoolより画像提供