僕と祭で会わないかい?(1953)
Meet Me at the Fair
監督:ダグラス・サーク
出演:ダン・デイリー、ダイアナ・リン、チェット・アレン、スキャットマン・クローザース、ヒュー・オブライエンetc
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
シネマヴェーラ「デトレフ・ジールクからダグラス・サークへ」で『僕と祭で会わないかい?』を観た。これもまた子ども映画であった。
『僕と祭で会わないかい?』あらすじ
インチキ精力剤を売り歩くドクが偶然助けたのは孤児院から脱走してきた少年と犬だった。孤児院のための資金を選挙資金に流用する政治家と地方検事は、劣悪な孤児院の実情を知られまいと汚い手を使うが…。ドクと相棒のイーノック、ドクに惚れているクラブの歌姫、地方検事の婚約者。彼らは悪徳政治家から少年を守れるか!?大人も子供も歌う痛快コメディ。
※シネマヴェーラより引用
少年のアヴェ・マリアに神降臨
少年が馬車に乗り込む。インチキ精力剤を売って全国津々浦々回る胡散臭い男たちだ。彼らは、多弁でもって保安官から少年を守りつつ旅をしていく。そして、少年には特殊な能力があった。それは歌唱力である。彼がひとたびアヴェ・マリアを歌うと空間が止まるほどの圧を与えることができるのである。
本作は正直、脚本としては繋がりが弱く、ゆるい逃避行となっているものの、少年が馬車の影に隠れる状況で男たちが保安官に多弁で勝負する展開や、歌のパートには惹きこまれるものがある。ダグラス・サークというとメロドラマのイメージが強いが、がっつりとしたミュージカルを撮れるんだとこの特集で知った。