【第37回東京国際映画祭】『お父さん』ドラえもんに関する真実をお伝えしましょう

お父さん(2024)
原題:爸爸
英題:Papa

監督:フィリップ・ユン
出演:ラウ・チンワン、ジョー・クークetc

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第37回東京国際映画祭コンペティション作品『お父さん』を観た。映画の構造としては面白い一方で、映画の軸となる事象と過程が結びついていないように感じる一本であった。

『お父さん』あらすじ

香港のツェンワンで母親と娘が惨殺される事件が発生し、15歳の息子が犯人であることが判明する。被害者の夫かつ父であり、また、加害者の父でもあるユンは、このような悲劇を招いた原因は何だったのかを究明するかのように、裁判を傍聴し、収監中の息子との対話を試みる。香港電影金像奨で7部門を受賞した実録風犯罪映画『九龍猟奇殺人事件』(15)など、香港をリアリズム・タッチでとらえた秀作で知られるフィリップ・ユンの最新作。時制を前後させつつ、ある種の極限状態にあるとも言える父と息子の姿を描く。冒頭に展開される香港の庶民的な街並みの描写の数々が、事件の陰惨さと好対照をなしている。名優ラウ・チンワンが抑制された演技で父親役を演じている。

※第37回東京国際映画祭より引用

ドラえもんに関する真実をお伝えしましょう

息子、母と娘を殺害。精神病を患っているとして無期限の病院送りとなる。父親は、どうしてこうなったのかを回想していく。食堂で妻と出会い、結婚。2人の子どもを引き受け、大衆食堂を切り盛りする。思春期になった息子を店でバイトとして働かせるも、出前を盛大にミスって大惨事になったりする。親と子の間に溝が生まれついに殺人が起こる。

ミステリー仕立てとなっており、Xデーに向かって日常の断片が展開されていく。そのエピソードは面白いものが多く、妹に向かって「ドラえもん小話してあげる。あれは全部のび太の妄想なんだよ。お前が好きな出来杉くんもいないんだよ。」と出来杉くんガチ恋勢の妹の心を粉砕していく展開には爆笑するものがあった。

しかし結局、彼があそこまで精神を病む要因が分からず、あの状況なら父親を殺すようにしか思えず、真相は藪の中となってしまった。いや、それなりに面白いので寝てはいないのだが、なんで彼が殺人を犯し精神病になるまで追い込まれたのか分かる方教えてください!