『霊長類』動物実験の裏側

霊長類(1974)
PRIMATE

監督:フレデリック・ワイズマン

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

フレデリック・ワイズマンの昔の作品は強烈らしいとききつけて、その代表作である『霊長類』を観た。

『霊長類』概要

This film casts a forensic observational eye over researchers working with primates. After a time watching it is possible to wonder which ones of these two sets of primates is the more strange.
訳:この映画は、霊長類を扱う研究者に法医学的な観察眼を投げかけている。しばらく見ていると、この2組の霊長類のうち、どちらがより奇妙なのか不思議に思えてくる。

※MUBIより引用

動物実験の裏側

本作は猿を使った実験場を捉えたドキュメンタリーである。狭い空間の中に3匹の猿を放ち、喧嘩がはじまっているのを研究者たちがじっくりと眺める。檻に閉じ込めた猿に、安心させることなく、注射を高速で刺していく、ハサミでチョキチョキとサルの皮を切っていくところなどグロテスクな場面が目白押しで噂通りの作品であった。

一方で、機械的運動の心地よさを捉えている作品でもあり、液体を機械にセットする仕草、顕微鏡で淡々と覗き込む仕草、そして素材を機械が薄く切って、それをサンプルケースに入れていく仕草が興味深い一本であった。