『ジョン・ウィック:コンセクエンス』今度の敵はタモリにそっくりな座頭市!?

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023)
John Wick: Chapter 4

監督:チャド・スタエルスキ
出演:キアヌ・リーヴス、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、ローレンス・フィッシュバーン、真田広之、シャミアー・アンダーソン、リナ・サワヤマ、スコット・アドキンス、マルコ・サロールetc

評価:90点


おはようございます、チェ・ブンブンです。

約3年半ぶりに海外旅行をした。今回はジョージアに旅行してきた。ジョージアといってもアメリカではない。南コーカサスにある方のジョージアだ。映画ファンにとって海外の映画館は立派な観光地。現地の人がどのように映画を鑑賞しているのかが観測できる楽しい場所だ。今回、宿泊したホテルの隣にシネコンがあったので行ってきた。観たのは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』。キアヌ・リーヴスが次々と現れる刺客と戦うアクションシリーズ第四段である。ジョージアでは吹き替え文化が盛んだそうで、本作をジョージア語吹き替えで観た。日本の吹き替えとは違い、原語に重ねるタイプの上映スタイルであった。なので、ストーリーの細かい部分は分からない。しかし、それを抜きにしても本作はシリーズの中で一番面白かった。3時間があっという間に感じる作品であった。

『ジョン・ウィック コンセクエンス』あらすじ

裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。地下に身を潜めながら、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がった。組織内での勢力拡大を狙う若き高官、グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインを強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出す。そんな中、日本の友人、シマヅの協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れた…

映画.comより引用

今度の敵はタモリにそっくりな座頭市!?

ラーメンを頼んだら、餃子にビール、カレーライスにトンカツまで無料でついてくるタイプの映画であった。

なんと、今回ジョン・ウィックが戦う敵が座頭市だったのである。サイバーパンクシティ大阪で真田広之演じる侍と共闘する。そんな中、キッチンで蕎麦だろうか、うどんだろうかゆっくり啜りながら夜食を食べるタモリ似の人がいる。彼は盲目のアサシンで、次々と現れる刺客を、滑稽なセンサーで捕捉して斬り捌いていくのだ。この役を演じているのはなんとドニー・イェンだった。彼は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で盲目の超人チアルートを演じていた。フォースなんか使わなくてもめちゃくちゃ強かった彼。恐らく、チャド・スタエルスキは本作を観て「座頭市演じさせたい!」と思ったのであろう。ジョン・ウィックはドニー・イェン座頭市と対峙することになるのだ。

ジョン・ウィックといえば、スタイリッシュながらも泥臭い戦いが特徴的である。本作も同様だ。ガラスの多い空間で二人は戦う。ジョン・ウィックは絵の描かれたガラスに阻まれ、敵の場所を正確に把握することができない。これにより、座頭市と互角な状況が生まれる。ガラスが割れた音がキーとなり、互いは間合いを詰めていく。そして、落ちている武器をその時に適した使用法ー例えば銃を鈍器として使う、または本体を投擲武器として使うーで間合いを詰めていくのだ。このシリーズは暗所での戦いが多いものの、的確にムラサキネオンをアクションの中心人物に当てていくので、じっくりと運動の面白さが展開されていく。

さらに、本作ではローレンス・フィッシュバーン演じる殺し屋がシティーハンターにおける海坊主そっくりな立ち回りで二人の間に現れる。そして時には呉越同舟、協力する場面もあり、まるで小学生が考えたような夢のコラボレーションが実現していた。

多くは語らない。

日本公開は9月なので、是非みなさんの目でこの面白いアクションの世界を目撃してみてください。

※映画.comより画像引用