エンド・オブ・ステイツ(2019)
Angel Has Fallen
監督:リック・ローマン・ウォー
出演:ジェラルド・バトラー、モーガン・フリーマン、ニック・ノルティetc
評価:85点
おはようございます、チェ・ブンブンです。最近、映画祭や日本未公開映画ばかり観ていて、映画館で今公開している作品を追えていないのですが、そんなブンブンでも時間を作って観ようと頑張った作品がある。それは爆笑脳筋アクションシリーズ最新作『エンド・オブ・ステイツ』だ。ジェラルド・バトラー演じるマイク・バニングがテロリストよりもテロリストらしく戦う本シリーズは、視覚的楽しさをトコトン追求しているので個人的に大好きだ。特に前作『エンド・オブ・キングダム』は大傑作で、ロンドンで開催される首脳会議がテロリストに襲撃される風評被害も甚だしい代物。首相/総理大臣/大統領がてんやわんやし、次々と死んでいく様子を丁寧に描いていく面白さはもちろん、マイク・バニングが楽しそうにナイフを敵の腹に抜き差しして尋問するどうかした姿に腹を抱えて楽しみました。そんなシリーズ最新作にはニック・ノルティ演じるマイクの父が新キャラとして登場するのですが、Twitterでは《爆弾じじい》とえらく評判になっている模様。これは!とワクワクしながら新宿ピカデリーへ向かいました。
『エンド・オブ・ステイツ』あらすじ
「エンド・オブ・ホワイトハウス」「エンド・オブ・キングダム」に続き、ジェラルド・バトラーがアメリカ大統領専属シークレットサービスのマイク・バニングを演じる人気アクションシリーズ第3弾。世界を未曾有のテロ事件から救ったシークレットサービスのマイク・バニングは英雄として名を馳せ、副大統領から大統領となったトランブルからの信頼も絶大だった。しかし、歴戦の負傷によって肉体がむしばまれ、近頃は引退も考えるようになっていた。そんなある日、休暇中のトランブル大統領が大量のドローンによって襲撃される事件が発生。マイクが容疑者としてFBIに拘束されてしまう。隙をついて逃げ出したマイクは、何者かが仕組んだ陰謀を暴くため奔走するが……。主人公マイク役のバトラーのほか、トランブル大統領役もシリーズおなじみのモーガン・フリーマンが演じる。
※映画.comより引用
爆ボンバーマンがでんじゃらすじーさん過ぎた件
本作は予算が削減された為か、舞台をアメリカに戻し、スケールダウンした形で描かれている。年のせいか、脳の損傷により不眠症に悩まされているマイク・バニングはシークレットサービスという天職を手放すまいと病を偽り、大統領を守り続けていた。そんなある日、大統領の釣り休暇を膨大な数のカミカゼドローンが襲撃し大惨事となる。唯一生き残った大統領とマイク・バニングだった、何故かマイクはテロリストとして指名手配になってしまう。誰が黒幕なのか?彼はFBIに追われつつ、黒幕を追うという話になっている。
『エンド・オブ・キングダム』の大規模な破壊描写を期待してみると肩透かしを食らうでしょう。しかし、本作は1作目の7,000万ドルから4,000万ドルへと半減近くにまで削減された予算(2作目は6,000万ドル)の中でどれだけ盛り上げられるかに特化している。その結果、本作のテーマが《爆発》に行き着いた。膨大なドローン襲撃シーンも、通常であればドローンが銃をぶっ放す描写になりがちだが、ここではカミカゼ特攻して大爆発する展開となっている。花火大会のように景気良く爆発する姿は、観ていて興奮します。
そこに輪をかけてテロリストが間抜けだったりする。確かに、副大統領が大統領の権力を奪取し、ロシアと戦争を行うことで金儲けしようとする流れでテロリストは雇われる。しかし、そのテロリストがマイク・バニングに嫉妬を抱く奴らなので、彼との通話の中で、「(生き残るのは)簡単だったかい?俺はスリルが欲しい」と煽り始めるのです。その喧嘩に当然ながらマイクは乗る訳で、「お前の居場所なんか俺が突き止めてやる」とテロリストの死亡フラグが簡単に立ってしまいます。
そして決戦は、大統領が治療を受けている病院に移るのだが、テロリストの病院を爆破する下準備が、病室から酸素を噴射する、看護師のパソコンをクラッシュさせるといった露骨な行動すぎて秒でマイクにバレるガバガバっぷりを魅せます。また、銃撃戦が始まっても、テロリストの射撃スキルが低すぎて全然大統領やマイクに当たらないのだ。
脳筋アクションには、脳筋な主人公と脳筋なヴィランが必要と言うが、まさしく本作はそのお手本をいきました。制作費は半減しても、面白さはじっくり搾り出せることを証明して魅せた傑作でありました。
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