ANNA アンナ(1966)
ANNA
監督:ピエール・コラルニック
出演:アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、セルジュ・ゲンズブールetc
評価:55点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
先日、フランス国営放送が初のカラー番組として製作されたテレビ映画『アンナ』がヒューマントラストシネマ渋谷他にて公開されました。配給のマーメイドフィルムさん曰く、版権の関係で日本でもフランスでもDVD化できないということを伺ったので映画館で観てみることにしました。てっきり、ジャック・ドゥミのようなミュージカルを想像していたのですが、半分は間違っていました。
『アンナ』あらすじ
「気狂いピエロ」のアンナ・カリーナが主演を務め、パリの街を舞台に描いたポップでカラフルなミュージカル作品。フランス国営放送が初のカラー番組として製作したテレビ映画。新天地を求め、田舎からパリへやって来たアンナ。広告代理店の社長セルジュは、駅構内で撮影したポスターに偶然写り込んでいた彼女に一目ぼれし、あり余る資金を使ってパリ中を捜し回る。そんなセルジュの思いに気づくアンナだったが……。共演に「いとこ同士」のジャン=クロード・ブリアリ、「あの胸にもういちど」のマリアンヌ・フェイスフル。セルジュ・ゲンズブールが劇中の楽曲を手がけ、出演もしている。監督は「ガラスの墓標」のピエール・コラルニック。日本では1998年に劇場公開。2019年9月、4Kデジタルリマスター版でリバイバル上映。
※映画.comより引用
Hier ou demain, Ce n’est pas aujourd’hui(昨日、明日なの、今日ではない)
これが『新世紀エヴァンゲリオン』のラスト数話を実写化したような、女々しい男がミューズを掴もうとして自問自答する様を延々と魅せられる作品でした。広告代理店に務めるセルジュは広告に移るアンナを求めて東奔西走街を放浪する。その恋情と、彼の妄想の中で生み出されるアンナの舞いが映画を包み込む。永遠と自慰が如く、アンナ、アンナと女々しく叫び続けるセルジュはまさしく、碇シンジそのもの。そしてあまりにポップなオープニングとダンスに紛れ込むエヴァ要素は不協和音を引き起こし、あまり面白いものに思えなかった。
まさしく「おめでとう」回を観た唖然に近い。ただ、抜けが弱い「おめでとう」だから脳裏にモヤモヤの暗雲が立ち込めて決して晴れることがありませんでした。
ただ、ミュージカルシーンは素敵だ。
冒頭のアクションペインティングしながら、戦争の痛みと狂気を訴えるパフォーマンスや、スタジオでタイプライターの音に併せて踊り狂うアンナ・カリーナは素敵なものがあります。
フランス語がとても分かりやすいので、フランス語を勉強しているオシャレ好きにオススメしたい作品でした。
うーん
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