『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』乃木坂46ど素人が観ても面白かった件

いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46(2019)

監督:岩下力
出演:秋元真夏、齋藤飛鳥、生田絵梨花、生駒里奈etc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

TOHOシネマズフリーパスの良いところは普段見ない世界に飛び込む勇気を与えてくれることだ。アイドルに対しては中学時代からATフィールドを張って立ち入らなかった領域、乃木坂46なんて齋藤飛鳥がいるくらいしか知らないし、ひらがな、漢字?坂のつくグループ多すぎ、終いにはいろは坂、談合坂なんてあるんじゃないかと思うほど複雑怪奇になり、避けていたゾーンに足を踏み入れてみました。

『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』概要


人気アイドルグループ「乃木坂46」のドキュメンタリー映画第2弾。前作から4年ぶりとなる今作では、初のシングルミリオンセールスや日本レコード大賞受賞を果たした2017年、史上初の明治神宮球場&秩父宮ラグビー場での2会場同時ライブ開催やレコ大2連覇を成し遂げた18年、そしてエースであり絶大な人気を誇ったメンバーの西野七瀬が卒業し、新たな時代を迎えた19年と、近年のグループの歩みをメンバーたちの証言でつむぎ、少女たちが抱える心の葛藤や成長を、これまでにないほどの親密な距離感で描き出していく。監督は、乃木坂46のライブの舞台裏を追ったドキュメンタリー映像などを手がけてきた岩下力。
映画.comより引用

Ash is purest white.

神々しいほど純白なオーラに包まれた天使、どれも似たり寄ったりで顔判別不可能な天使はステージをふわりゆらりと舞う。戯れ合う。女の園がそこにはありました。

意表をつくのは、本作の主役は音楽ではなくアイドル個人にあるところ。なので、基本的にアイドル曲を省いてカメラはこの園を覗きこむのだ。

思い返せばAKBのドキュメンタリーもそんな仕組みだったかもしれない。頂点に立つ前田敦子の自己中心的な側面を睨む高橋みなみという恐ろしい構図が頭を過ると、このドキュメンタリーも満面の笑みで灰の片鱗を魅せてくる。

「メンバーに本当の自分見られたくないんだよね」
「牙をむき出していたあの子の牙はもうないのよ」
「誰も自分の卒業を祝ってくれない」

などといった闇を宿した言霊を満面の笑みで天使は語るのだ。『からかい上手の高木さん』を実写化したら高木さんを演じるのはあの子だろうと睨んでいた齋藤飛鳥、表面的にしか今まで目撃していなかったが、非常に怖いものを感じる。

彼女は故郷を捨て、仲間を信じていない。美貌の下にナイフを隠し持っていたのだ。しかしそれは、弱い弱い自分を守る為に7年の歳月かけて編み出された彼女流のサバイバル術だ。

アイドルという華のある世界であり、大波に呑まれる巨船は、新参者に過酷な試練を与える。一丸となっているようで、突き詰めれば個人の闘いなのだ。

Seize the day!

と手を伸ばす。しかしなかなか頂点は見えてこない。見えたと思ったら、誰も寄り添ってくれない暗中を模索していたことに気づく。憧れはどんどん卒業していく。

アイドルの世界とは無縁なブンブンですらこの灰まみれの世界に最高密度の純白を感じた。残酷ながらも美しい世界であった。

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