『キラー・クラウン』このチープなピエロホラー、夢に出てきます汗

キラー・クラウン(1987)
KILLER KLOWNS FROM OUTER SPACE

監督:スティーヴン・キオド
出演:グラント・クレイマー、スザンヌ・シュナイダー、ジョン・アレン・ネルソン、ジョン・ヴァーノンetc

評価:90点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

先日、映画仲間から頂いたDVDの山にユニークなホラー映画が混ざっていました。『キラー・クラウン』。ピエロの格好をした宇宙人が地球に攻めてくる映画だそうです。果たして…

『キラー・クラウン』あらすじ


スティーヴン・キオド監督による劇場未公開の奇想天外なSFホラー。アメリカの田舎町に突如現われたサーカステント。中を覗いたカップルが見たのは、綿菓子を運ぶピエロと溶けかけた近所の老人だった。殺人ピエロの襲撃に人々は逃げ惑うが…。
 ※「キネマ旬報社」データベースより引用

トラウマピエロ映画

ピエロ恐怖症を多数生み出した映画として『IT』が有名ですが、実は本当に子どもたちをピエロ恐怖症にさせた映画はこのC級映画『キラー・クラウン』ではないでしょうか。

本作は油断すればするほど、恐怖に慄き、下手すれば夢に出てくるくらい怖い作品と言えます。映画自体は、宇宙人がピエロだったら?という完全出オチな内容。そして前半は役者の大根演技があまりに酷すぎます。しかしながら、サーカステントに見せかけた宇宙船の内部が観客に提示されたあたりから、ぞっと怖くなる。サイケデリックな色彩が、観る者の背筋を凍らせるのです。これはVFX全盛期の今では味わえない。それこそVHS時代やテレビで映画がバンバン放送されていたあの時代ならではの怖さがあります。

なんでこんなに怖いんだろうと考えた時に、ブンブンは《色彩》だと感じました。『ブロブ』、『東海道四谷怪談』、『エルム街の悪夢』、そして本作と共通して言えるのは現実離れした紫ベースの色彩が引き出す恐怖表現です。芋虫や毛虫の色がケバケバしくて怖いのは、怪物のようなビジュアルで怖さを増幅させているためだとよく言われます。守備力が低い。戦闘力が最弱だからこそ、ヴィジュアルによる怖さで、動物から攻撃されないようにしているんだとか。
それと同様に、この映画も、見たこともないようなカラーバランスが、コントロールできない恐怖に逃げ出したくなるものを呼び覚ましています。『マーズ・アタック!』の火星人描写にも通じる得体の知れなさです。

ピエロ宇宙人のやっていることはしょうもない。手による影絵で人を捕食したり、家庭訪問したりする。全力で人類捕獲しようとしていない間抜けさもある。それでも、バスルームでの攻防。扉を開けても、窓を開けても奴がいて袋の鼠に追いやられるヒロインや、ぐにゃぐにゃ歪む宇宙船の造形はとっても怖かったです。と同時に非常に魅力的なホラーでした。

…ブンブンは夢にこのピエロ出てきましたよw

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