【ネタバレなし】『ハロウィン』花粉症が美味しい季節に公開だが絶対に観てほしい5つの理由

ハロウィン(2018)
HALLOWEEN

監督:デビッド・ゴードン・グリーン
出演:ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、アンディ・マティチャックetc

評価:90点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

4/12(金)より公開される季節外れもいいところなホラー映画『ハロウィン』。ジョン・カーペンターのスプラッターホラーの先駆けとなった名作『ハロウィン』の続編であり、シリーズ9度目の映画化です。実は、ブンブンホラー映画が大の苦手かつ『ハロウィン』シリーズは全く観ていないので、本作もスルーするつもりだったのですが、監督が『セルフィッシュ・サマー』のデヴィッド・ゴードン・グリーンと意外だったこと、そしてカイエ・デュ・シネマの2018年ベストテンに本作を挙げていた人がいたことから観てみました。そうしたらこれが大大大傑作でした。今回は、ネタバレなしで本作の魅力を5つのポイントから語っていきます。

『ハロウィン』あらすじ


ジョン・カーペンター監督による1978年の名作ホラー「ハロウィン」の40年後を描いた続編。ジャーナリストのデイナとアーロンは、40年前のハロウィンに起きた凄惨な殺人事件の真相を調べていた。犯人の「ブギーマン」ことマイケル・マイヤーズは事件後ひと言も話さず、動機や感情は一切不明。事件の唯一の生き残りであるローリー・ストロードに話を聞いても収穫はなかった。しかしローリーは再びマイケルが自分の前に現れることを予感し、その時のためにひとり備えていた。そしてハロウィン前夜、精神病棟から患者を輸送する車が横転し、マイケルが再び街に解き放たれる。78年版でローリーを演じたジェイミー・リー・カーティスが再び同役を務め、「ジュラシック・ワールド」のジュディ・グリアらが共演。ジョン・カーペンターが製作総指揮のほか音楽も担当。「パラノーマル・アクティビティ」シリーズのジェイソン・ブラムが製作、「ボストンストロング ダメな僕だから英雄になれた」のデビッド・ゴードン・グリーンがメガホンをとった。
映画.com

オススメポイント1:『ハロウィン』初心者でも楽しめる作り

まず、本作は『ハロウィン』シリーズを観たことなくても十分楽しめる作品です。ストーリーは非常にシンプルで、精神病院を脱走したブギーマンがハロウィンの街で暴れる。それだけです。そしてスプラッターホラーとして、容赦ない殺戮を魅力的に映し出す。ホラー映画で燃える、トイレシーンから地下室シーンまであって、『エルム街の悪夢』や『13日の金曜日』好きな人にはたまらない作りとなっています。

オススメポイント2:全く予想つかない展開

そして本作は、一見すると王道スプラッターホラーの作りをしているのですが展開が全く予想つきません。というのも、スプラッターホラーで殺されるキャラクターとして配置される不甲斐ないパリピは登場しないのです。そしてブギーマンは男女平等の紳士なので、男だろうと女だろうと均等に襲いかかる。例え、子どもだろうと、老人だと御構い無しだ。しかも、殺戮シーンはあっけなかったりするのだ、いきなり主要人物が殺されていくところに「えっマジかよ!!」となります。しかも中盤に驚くような展開も待ち受けていて一切気をぬく暇を与えません。また、狩られる民も狩られる民で非常に危なっかしい。ホラー映画にありがちな、陰から何かが現れ銃を撃とうとすると味方だったという展開。本作はかなりの確率で誤射するアクシデントが発生するのです。だから、観ている方は「次はどうなるの?」とワクワクしながら画面に釘付けとなるのです。

オススメポイント3:1970年代と2000年代ホラー映画が出会った

本作は1970年代スプラッターホラーの文脈を踏襲しながらも、21世紀以降のホラー映画文脈を踏襲しています。21世紀以降のホラーというのは『13ゴースト』に始まり『SAW』や『キャビン』、『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』等建物のギミックに拘ったホラー映画が沢山登場しました。そんな21世紀ホラーの型を組み込みパワーアップした作りとなっています。ブギーマンとの決闘の舞台となっている、家が、そんな家あるのかと思うほどのカラクリ屋敷で、隠し地下室はもちろん、ライトアップ、シャッター、隠された武器庫など魅力的なギミックが次々と登場して、これ以上にない楽しさがあります。

オススメポイント4:イカした音楽

本作の最大の魅力は、ジョン・カーペンターが息子コーディ・カーペンターと共に創り上げたバッキバキにイカしたサントラといえます。冒頭、精神病院で発狂するブギーマンをバックに流れる、戦慄の旋律。ブギーマンが現れる度に流れる、どこか懐かしく、心に刺さるサウンドは度々作られる名作ホラー映画のリメイクでは絶対に聴くことができないサウンドトラックとなっています。ホラー映画ファンは、鑑賞後にサントラが欲しくなること間違いなしだ。

オススメポイント5:このグランマ強すぎる!!

そして最後に、本作ではオリジナル版のジェイミー・リー・カーティスが、ブギーマンにたち憚る最強のグランマ役として登場することについて言及しなくてはなりません。殴ろうが、銃で撃とうが、車に轢かれようが倒れないブギーマンだが、ジェイミー・リー・カーティスだって負けてない。首を絞めたり、2階から突き落としたりしても全く死ぬ気配がありません。ショットガンを持って、子どもたちに、「アイツを倒すわよ!」と全力で討伐にいくモンスターハンター精神に思わず「このでんぢゃらすばーさんサイコーだぜ!」と拍手したくなります。このBBAを観るだけでも十分価値がある作品です。

おわりに

日本では配給の関係で全くハロウィン関係ない花粉症のシーズンに公開ですが、今年を代表とする最強ホラーであること間違いなし。最近の傑作ホラーは、政治色や心理学を存分に盛り込んだ頭でっかちな作品が多い気がするのだが、本作は純粋なスプラッターホラー愛に満ち溢れた作品。是非劇場でお楽しみください。


ブロトピ:映画ブログ更新

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です