黄色い涙(2007)
監督:犬童一心
出演者:二宮和也、相葉雅紀、大野智、櫻井翔、松本潤etc
評価:70点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
嵐オールスター映画として『ピカンチ』シリーズの他に『黄色い涙』があるのをご存知でしょうか?永島慎二の漫画作品『若者たち』の映画化です。実は70年代に日本でテレビドラマ化されたものを嵐でリメイクしたという異色作。ジャニーズは意外と『少年たち』の映画化に踏み切るなど、昭和な物語を積極的にコンテンツにするイメージがあるのだが、この作品は果たして…
『黄色い涙』あらすじ
東京五輪を控えた東京の離れ、阿佐ヶ谷でモラトリアムな青年たちの生き様を描いていく。漫画家の村岡栄介の前に画家や小説家、歌手などが集まり、4畳半のボロ屋で青春を謳歌していくのだった…
これぞ最強のアイドル集結映画
嵐を着せ替え人形にしか思ってない『ピカンチ』シリーズとは違い、この嵐全員集合映画は映画として素晴らしいものを感じた。ひょっとすると犬童一心監督は嵐なんかよりも市川準の『トキワ荘の青春』足る世界を創りたい一心で作ってたのかもしれない。アイドル映画にありがちな、映画の設定よりも現実の設定を押し付ける感じではなく、ゆったりと流れていく昭和の中で、金はなくダラダラと友だちと遊びながら、たまに仕事を頑張る平成が忘れてしまったものをギュッと映画に閉じ込める感じがとっても好きでした。
犬童一心監督は雰囲気監督なので、キャラクターを掘り下げたり、物語に深みがあったりというのはないんだけれども、こんな映画あってもいいでしょう?と壁際に咲く美しき一輪の花のような作品を作る。そんな彼の映画作りにはついつい評価が甘くなってしまうのです。二宮和也のなんとなく頑張る若者の演技も良かったことから大満足な作品でした。
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