【解説】『パーティで女の子に話しかけるには』迫り来るエル・ファニングに備えよ!

パーティで女の子に話しかけるには(2017)
How to Talk to Girls at Parties(2017)

監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
出演:エル・ファニング、アレックス・シャープ、
ルース・ウィルソン、マット・ルーカス、
ニコール・キッドマンetc

評価:採点不能

今年はエル・ファニングが凄い!『ネオン・デーモン

』を筆頭に、『20センチュリー・ウーマン』と童顔なんだけれども高身長で独特の雰囲気を醸し出す彼女の姿に度々魅了されてきたブンブン。そして遂に最終章『パーティで女の子に話しかけるには』が幕を開けた。既に観たシネフィル達は、エル・ファニングに卒倒しているようだが、ブンブンは果たして耐えられるのだろうか??

『パーティで女の子に話しかけるには』あらすじ

ニール・ゲイマンの短編小説の映画化。
親に社会に反抗し、パンクにのめり込む少年エンは夜な夜なパンクパーティをはしごしまくっていた。廃墟の家に導かれた彼らを待ち受けていたのはエイリアンたちの会合だった!エンはエイリアンの一人であるザンにロックオンされ、またエンもザンに興味を抱く。エンとザンがいちゃつける時間は残り48時間、さあどうする??

失神必至最凶の童貞映画!

『SOMEWHERE』の頃からエル・ファニングに惹かれまくっていたブンブンにとってこれほどまでに地獄な映画はなかった。エル・ファニングが画面を超えてブンブンの感情の沸点を刺激し、全力で失神させてくるのだ。童貞パンク少年エンはエイリアンの会合でエル・ファニング扮するザンにロックオンされ、48時間デートを観光する。これがエクストリームモード。女経験薄いエン君にとっては壮絶なデートが幕を開けるのです。開始早々、ゲロ接吻に突撃お隣の朝ご飯、執拗に舐めて味見、生足攻撃と、普通の女の子がやらないような超常現象がエン君に襲いかかる。観ている方は、オシャレ映画を観ようとしてうっかりポルノ映画館に足を踏み入れてしまったかのような地獄絵図が底には広がっていた。

エル・ファニング特有の童顔なんだけれども長身で現実離れした美女っぷりに「奇天烈天然」という要素をぶち込んだジョン・キャメロン・ミッチェルは罪深い(褒め言葉)。

Elle Fanning!
Elle est Fantastique!!
Elle est Folle!!!
Elle est F☆☆K!!!!

とブンブンのボキャブラリーがぶっ壊れ始め、気がついたら失神。いつの間にか、覚醒シーンになっていました。そう、この映画を観るものはタダで帰ることはできない。『2001年宇宙の旅』のラストシーンに近いサイケデリックでこの世のものとは思えない世界の中を急降下しながら歌い歌い歌いまくる。エル・ファニングとエン君ことアレックス・シャープ。もはや音楽ではなく、空中分解した音の断片にしか見えないミクロコスモス、あまりパンクには詳しくないのだが、これがパンクなのかいぇーーーーーーーい!!!と発狂!発情していました。

さて、観終わってみると、『パーティで女の子に話しかけるには』は映画として壊れに壊れた赤点だし、『ロッキー・ホラー・ショー』や『TOMMY/トミー』などといったロックオペラ映画なんかと比べると音楽が死んでいる(観終わった後に、音楽を思い出そうとしてもエイリアンの力のせいで思い出せない)ところが致命的だったりする。

ただ、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』からパワーアップした作家性の極み、唯一無二なこの世界観は大いに評価できるだろう。そして、なんと言っても一見壊れに壊れた本作は、その壊れ具合こそが思春期童貞の心の揺らぎを象徴している。

思春期、「性」が目覚めると男子は女子に変な距離感を置くようになる。それこそ、弱っちい男子ほどそうだ。だからこそ、ザンがエイリアンという設定は、少年から見て異性=宇宙人に見えるという現象を具現化したものなのだ。そして、常人離れしたザンとのデート、手汗握るラブバトルの末に少年は大人へとなってくる。そして、大人になって痛々しい童貞のラブライフを振り返ったとき、どこか愛おしく思えてしまう様子をあのラストのなんとも言えない表情に託したのはホントウに素晴らしいと思った。

これはエル・ファニングファンは地を這いつくばっても観た方が良い。過剰表現でもなく、マジで記憶を失うほど失神する映画でした。

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