マグニフィセント・セブン(2016)
THE MAGNIFICENT SEVEN(2016)
監督:アントワン・フークア
出演:イーサン・ホーク、イ・ビョンホン、
デンゼル・ワシントン、クリス・プラットetc
もくじ
評価:65点
先日、映画オフ会でイケメン総選挙が行われた。そこで1位になったのがイーサン・ホークです!イケメンと言えば、ジョニデとかブラピとかじゃないの?と思いきや、非常に渋い役者が栄冠に輝いた。そして、イーサン・ホーク出演作の「マグニフィセント・セブン」をみんなで鑑賞しました。実はブンブン、公開当時予算の関係で割愛した作品。「イコライザー」のアントワン・フークア監督作品と聞いて期待度が上がったが果たして…「マグニフィセント・セブン」あらすじ
黒澤明の「七人の侍」、そしてそのハリウッドリメイク「荒野の七人」。この二つを「イコライザー」で注目されたアントワン・フークア監督がリメイク。お前の物は俺の物、俺の物も俺の物とジャイアニズムを発揮する男バーソロミュー・ボーグに支配された農村。人々はろくな攻撃力も持ち合わせていなかったので失意に暮れていた。そんなある日、さすらいの男がバーに出現。ならずもの7人集めて、ボーグを集めることとなる…画面作りに惚れ惚れとする匠アントワン・フークアの仕事
結論から言おう。残念な部分も多かったが、「イコライザー」から遙かに進化したアントワン・フークア監督の仕事に惚れ惚れとしました!
フークア監督は、空間で物語を語るのが上手い。台詞を言わさずとも、シチュエーションが分かる。まるで絵画のように、ワンシーンワンシーン取っていく。燃ゆる教会、銃を持ついかにも悪そうな男、そしておびえる市民。それを奥行きある画面作りとスローモーションで語らせる。そして、西部劇ならではの暑苦しさをフレアが入りまくった絶景で描く。「これぞ西部劇だ!観客よ観やがれ!」と言っているような暑苦しさにドンドンと惹き込まれる。
そして、イ・ビョンホン扮する刀使いや、クリス・プラット扮するペテン師などどんどん個性的な人物が集まる。そして「七人の侍」や「荒野の七人」以上に、キャラクターの個性をはっきりと描いているため、敵味方入り乱れる乱闘シーンでアクションを見失うことがない。そう、本作はアクションも良いのだ!
通常、西部劇は「銃」の特性上か、どうも直線的アクションになりがちだ。しかしながら、本作は平面だけでなく縦ベクトルにもアクションを展開し、尚且つ銃だけでなく馬やナイフ、弓矢、そして拳とをキャラクターが武器を使い分けることで飽きることない作品となっている。
攻撃の手数がとにかく多いのだ。
特に注目して欲しいのはマーティン・センズメアー扮する弓使い。通常時は弓を使うのだが、弓がなくなったら銃で戦い、そして拳でも敵を成敗するのだ。こりゃ、映画ファン燃えない訳がありません。
問題も多い
ただ、残念なところも多い作品でした。特に2点に関しては苦言を呈したい。
残念なポイント1:機械的すぎる人集め描写
まず、一つ目の問題は、仲間を集めるシーンが機械的で単調なのだ。2時間ぐらいに収めたいのは分かるが、どうも人集め描写が、「この人に5分かけて、その次にあの人を登場させて…」といった流れ作業のように、描かれているのです。その為、各人物の人生の重みが全くもって伝わってこない。致命的なのはPTSDを煩っている元狙撃兵。この役を演じたイーサン・ホークは確かに上手いのだが、何故彼はおびえているのか、そして何故恐怖を克服し悪と戦うことができたのかといった描写が薄くなってしまい、「彼必要ある?」とまで思ってしまう程だった。
また、村でのプチ戦闘後、村人がワラワラ出てきて感謝するシーンがあるのだが、「お前らあんな戦闘時にどこに隠れていたんだ」と思うほど戦闘中、村人の気配を感じなかったことが興醒めにも繋がっていました。
残念なポイント2:ガトリング…
本作は沢山のウェポンが出てきて楽しいのだが、一つだけ明らかにアウトな武器があります。それはガトリング銃。悪人が1kmも離れた場所からガトリング銃をぶっ放し、村を壊滅させるシーンがあります。予告編でもフィーチャーされていたシーンではあるのだが、銃弾の当たっている箇所が「トランスフォーマー:最後の騎士王
」並にメチャクチャ。そもそも1km地点から、「ダンケルク
」もびっくりな蜂の巣を決める為には、一発あたり大砲級の威力が必要なのでは?ガトリング銃でお馴染み「続・荒野の用心棒」ですら数十メートルの距離から撃っていたぞ!いくらアクションだ!西部劇という名のファンタジーだ!と言われても、これだけはアウトだなぁ~
とはいえ、西部劇苦手なブンブンでも楽しめた作品。是非友だちとワイワイ鑑賞してみて下さい。
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