【速報】第70回カンヌ国際映画祭受賞結果 パルムドールは「THE SQUARE(広場)」スウェーデンのゲテモノ映画

ある視点部門

残念ながら、批評家の間で評判だった黒沢清の「散歩する侵略者」は無冠に終わりました。

ある視点部門賞

LEAD
監督:Mohammad RASOULOF

イラン映画。主人公のレザは、騒ぎから離れ、妻と息子と一緒に、北イランの遠い村のどこかでシンプルな生活を送っている。彼は彼の金魚農場で仕事をしています。近くでは、政府や地方当局と緊密なつながりを持つ民間企業が、地域生活のほぼすべての側面を支配しています。富、権力、経済賃料を蓄積している株主は、地元の農家や小規模事業主に、所有する農場や農場を犠牲にして、当社の影響力のあるネットワークとその独占権を享受するよう促してきました。多くの村人が、より大きな腐敗のネットワークの地元の輪となることは、彼らの圧力の下にあり…という内容。

今年は東京国際映画祭の作品選定ディレクターである矢田部さんが、イランの映画祭に潜入するほどイラン映画に力入れをしているだけに、本作は東京国際映画祭あたりで観られそうだ。

審査員賞

LAS HIJAS DE ABRIL
監督:ミシェル・フランコ

「或る終焉」「父の秘密」と癖のあるヒューマンドラマを作るメキシコの鬼才最新作が受賞。原題を直訳すると「4月の娘たち」。
バレリアは17歳で妊娠しており、プエルトバジャルタに妹のクララと共に住んでいます。バレエは彼女の長年不在の母親、バレリアは妊娠をしているが、経済的に育てることが難しい。クララは母と相談することにするが…ミシェル・フランコ特有のドロドロとしたドラマが楽しめそうな作品ですね。

女優賞:
JASMINE TRINCA(FORTUNATA)

通常、「ある視点」では役者賞を選ばないのだが、今年は女優賞だけ選出することとなりました。タイトル通り「ラッキー」ですね。
さて、この「FORTUNATA」という作品は、イタリア語で「ラッキー」という意味を持つフォルトゥナタの難しい人生を描いている。彼女は人々の家で美容師として働く。そんな彼女はある日、郊外を離れ、女性の髪をするために井戸の家に行く。そんな彼女の美容師ライフを描いている。

監督賞:テイラー・シュリダン(WIND RIVER)

最後の追跡

」「ボーダーライン

」の脚本家であるテイラー・シュリダン監督作。
ネイティブ・アメリカン居住区で起きた少女殺人事件。新米FBI捜査官は、地元の人と深い関係を持つゲームトラッカーと共に真相を突き止める。現代の西部劇を描き続けるテイラー・シュリダンは今回も、西部劇っぽい雰囲気な作品に仕上げた。とは言っても今回は雪景色の中繰り広げられるが。

詩的物語賞:BARBARA

監督:マシュー・アマルリック

フランス映画界に欠かせない名優マシュー・アマルリックは、本当は映画が撮りたかったらしく、定期的に「さすらいの女神たち」や「青の寝室」といった作品を製作している。今回製作されたこの「BARBARA」は、脚本賞でも特別賞でもなく、カンヌ国際映画祭が新たに作った「POETIC NARRATIVE(詩的物語)」賞を受賞した。そんな本作は、映画の内幕もの。バーバラを演じることになっている女優のブリジットと監督の夢と現実が交錯する物語。

CINÉFONDATION

PFFアワード2016 審査員特別賞を受賞し、本部門にも選出された弱冠20歳の井樫 彩監督作「溶ける」は無冠に終わりました。

1位:PAUL ESTLÀ(Valentina MAUREL)
2位:HEYVAN(Bahman ARK, Bahram ARK)
3位:DEUX ÉGARÉS SONT MORTS
(Tommaso USBERTI)

クイア・パルム:120 Beats Per Minute

LGBTに関する優れた作品に贈られる賞。まあ、今年は順当にカンピヨでしょう。

ルイユ・ドール(金の目賞):
Visages Villages

監督:アニエス・ヴァルダ
最優秀ドキュメンタリー賞に与えられるルイユ・ドールは、「5時から7時までのクレオ」等でヌーヴェルヴァーグの祖母と呼ばれているアニエス・ヴァルダの「Visages Villages」に決定。矢田部さんを始め、多くの映画関係者を魅了したアニエス・ヴァルダ放浪記。いち早く目を付け、秒で配給権をゲットした浅井隆さんが凄い!ってことで、アップリンク配給、日本公開が決まりました。ありがとう!!

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