ニューヨーク・ニューヨーク(1977)
New York, New York(1977)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:ライザ・ミネリ、
ロバート・デ・ニーロetc
評価:30点
町山智浩がラジオで、
「LA LA LAND(ララランド)」の
元ネタは1977年、
マーティン・スコセッシの撮った
ミュージカル「ニューヨーク・
ニューヨーク」だと語っていたので、
観てみた。
期待が高まるマーティン・スコセッシ
作品だが果たして…
「ニューヨーク・ニューヨーク」あらすじ
失業中のサックス奏者ジミーはパーティーで一人の女性に
一目惚れし強引にアタック。
歌手であるその女性と
親睦を深めていくのだが…
プロットは一緒
確かに町山さんが言うとおり
プロットは全く一緒だった。
売れないジャズ奏者と歌手が
ラブラブになるのだが、
互いにスターの階段を
上がっていくうちに、
溝が深まっていく哀しさは
「ララランド」にも共通する。
ただし、
「ニューヨーク・ニューヨーク」
は興行収入で失敗した。
今回観たバージョンは、
ディレクターズカット版で
約160分と長尺で、
批評家には賞賛された
ものなのだが、やはり
明らかに「ララランド」より
劣っているイメージがあった。
まず、なんと言っても
ノスタルジー路線に
踏み込み過ぎである。
クラシックミュージカルを
意識して背景を手作りで
作りこむのはいいのだが、
全体的にセピア調の
カラーなのだ。
「ワン・フロム・ザ・ハート」
もそうだったのだが、
1950年代ミュージカルは
そんなノスタルジックな
色は出していない。
常に明るく、
過去ではなく、現在や未来を
観た作品が多いのだが、
「ニューヨーク・ニューヨーク」は
とにかく女々しく
「過去は良かった」
とずっと言っているようで
鬱陶しい。
さらに、ドラマ部分がメインで
思いの外ミュージカル
らしいミュージカルがない点も
痛いところだ。
ラストのレヴューは良い!
ただし、ラストの「巴里のアメリカ人
」
方式の連続レヴュー描写は面白かった。
意識した、幾何学的で映画という空間を
最大限に活かした舞いを
20分近く堪能できたのは
非常に嬉しかった。
男の輝ける青春の回顧として
使われるミュージカルはやはり、
味わい深いものがありますな~
2/24(金)。楽しみで堪らない人は、
是非スコセッシの
「ニューヨーク・ニューヨーク」に
挑戦してみてはどうでしょうか?
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