グリーン・ルーム(2015)
GREEN ROOM(2015)
監督:ジェレミー・ソルニエ
出演:アントン・イェルチン、
イモージェン・プーツetc
評価:55点
自主制作映画「ブルー・リベンジ」で注目されたジェレミー・ソルニエ
監督作。
アントン・イェルチン主演で
送るトンデモ映画だそうですが
いかに…?
「グリーン・ルーム」あらすじ
ある貧乏パンクバンドは、資金稼ぎで病むえず
怪しい集会場でのライブを
決行する。
ライブ会場に着くと、
そこはスキンヘッドの
人ばっかり。そうネオナチ
集会場だったのだ!
彼らにデッド・ケネディーズの
「Nazi Punks Fuck Off」を
歌う。
それがきっかけで、
パンクスとネオナチとの
仁義なき戦いの火蓋が
切って落とされた…
いやらしさ倍増!「わらの犬」
ジェレミー・ソルニエは相当ペキンパーの「わらの犬」が
好きなようで、町山さん曰く
「ブルー・リベンジ」でも
オマージュを捧げている模様。
ブンブンはそちらは未見なので
分からないが、「グリーン・ルーム」
に関しては完全「わらの犬」である。
ネオナチを敵に回し、
ライブの運営者軍団に
会場周囲を包囲されてしまう
バンドマンが、限られた
物資を使って戦うという
展開と、空間の使い方、
そして敵の攻撃の
厭らしさを完全再現、
いや厭らしさの部分は
「わらの犬」の数倍
ねちっこいです。
なんたって、彼らは
単純に銃やマシンガンを
連射するのでは無く、
部下に数発の弾しか
装填していない銃を
渡したり、
犬を連れてライブ会場に
入らせたりと
とにかく非効率な
手段で主人公達を
追い詰めるのだ。
普通の映画なら、
銃やナイフでズガンッ!スパッ!
と人を殺傷するのだが、
じりじりと痛めつける感じが
リアル。ってか、現実世界で
本当にありそうな戦争を
描いている。
そして、主人公サイドも
ほとんど武器に
なるものがない状態で、
いかに敵から武器を奪うかと
模索していく、まさに
脱出ゲームさながらの
ドキドキ展開に熱くなる。
とにかく、ヤラシく
素敵なシーンが続く作品だ。
でも惜しいところも多い
ただ、厭らしく演出
しようとするあまり
籠城戦に入るまでの脚本が
鈍重になってしまったこと。
また、「わらの犬」のように
建物全体を使った空間表現
がなく、籠城描写が
ワンパターンになってしまった。
空間の使い方が弱いな
と思ってしまった。
とはいえ、PG12なのがおかしいほど
人体損壊シーン、いたぶり方が
えぐく、見せ場が多い作品なので
観て損はありませんよ。
日本公開は2017年2月だそうです。
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