違った目線で「ローグ・ワン」を観てみた
昨日、計2回「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を観てきたチェ・ブンブンです。一回目観たときは、普通に反乱軍側の視点で観てみたのだが、二回目の時に、帝国軍側、特にボスキャラ・クレニック目線で観てみたらどうなるのだろうと思い、違った視点で鑑賞。
すると、あまりにもクレニック長官が中間管理職としてかわいそう過ぎて、今回フィーチャーしてみることにしました。
(全体的な「ローグ・ワン」感想はコチラ)
オーソン・クレニックさんの経歴
オーソン・クレニックは惑星レクスラル出身の帝国保安局長官。彼は幼少時代から、ブレンタールのフューチャーズ・プログラムで英才教育を受けており、知能面ではもちろん、人を操る能力にも長けていた。本作の約10年前、ジンの父親であるアーソを応用化学研究所客員教授へ
招き、デス・スター完成を目指すが、デス・スターの件を知ったアーソは逃亡してしまう。クレニックは、アーソを探しだし、妻を殺害脅迫する形で彼を長年イードゥーの高エネルギー研究所で奴隷のように働かせていた。
↑ローグ・ワン: 帝国軍階級図(クリックすると拡大します)
ここで、上の図を見て頂きたいのだが、帝国軍側の中間管理職にあたる職員は、左胸に階級を示す勲章が付けられています。アメリカの軍人が左胸につけているものと似ているが、帝国軍は秩序を重んじる文化な為、赤・青・オレンジの長方形の簡素なものとなっている。帝国軍は仕事に失敗するとクビを通り越して殺されかねない世界。クレニックはそんな激しい世界で約10年かけて赤勲章6つから追加で青勲章6つぶん階級が上がった(あるいは功績を上げた)エリートコースまっしぐらな島耕作状態ってことがお分かり頂けただろう。
また、クレニックの上司に当たる人物と階級的差が然程生じていない点、劇中でクレニックは上司を倒そうと野心に燃えていたことも伺える。
理不尽すぎる展開な数々
そんな、昇進エリートコースまっただ中のクレニック長官がこの「ローグ・ワン」では、たった一つのトラブルで人生を狂わせられてしまいます。
1章:情報漏洩
ある日上官(モフ・ターキン)に呼び出されたクレニック長官は、彼から「デス・スターの件反乱軍に情報漏れているぞ!どう落とし前をつけるんじゃ(怒)」と怒られてしまう。
降格必至の危機的状況、やり手のクレニック長官は「デス・スターの実用化実験を成功させれば汚名返上できるかも?」と思い、過激派反乱軍の首謀者ソウ・ゲレラの拠点ジェダを爆破する。見事実験に成功、街ごと消滅させることに成功したが上官(モフ・ターキン)から、「良い仕事してるね~でも、情報漏洩させた人物特定まだだよね~」とミスをつつかれ、イードゥーの研究所へ犯人捜しへ出張する…
2章:研究所消滅
イードゥー支店に原因追及しに出張したクレニックは、今や自分の飼い犬であるアーソを呼び出し、「プロジェクト関係者を呼べ」と命令。
犯人捜しをすると、なんと情報漏洩させた人がアーソだったということが判明!しかも、ジェダを爆撃
したために、反乱軍が目には目を方式でイードゥーに殴り込みに…抵抗むなしく、クレニックの任されている研究所が潰れてしまいました。
3章:デス・スターに死す
あまりの失態の連続にあとがないクレニック長官。ひとまず、上司ではなく、もっと上の取締役と仲良くして、クビを免れようとダースベイダー卿の元へ訪れる。しかし、ダースベイダー卿はデス・スター爆撃実験について激オコ!「俺、デス・スターなんぞ興味ないし、反乱軍の拠点攻撃したらアカン!結果的にお前の支店潰れたろ!どう落とし前つけるんだ?あぁん?」と首まで絞められて、怒られまくる。
最後にチャンスを…そうだ、スカリフ支店の指揮官を任せてくださいと半泣きで懇願。ダースベイダーから慈悲を頂く。
…しかし、現実は甘くなかった。低階級の長官が物流やデータを管理しているスカリフへ視察に来たとたん、反乱軍のゲリラが勃発!基地は壊滅し、デス・スターの設計図は盗まれ、挙げ句の果てには、帝国軍に見捨てられ、クレニック長官が長年掛けて創り上げたデス・スターの破壊光線によって息絶えるのだった…
中間管理職の悲哀あるドラマ
本作は働くサラリーマン、特に部長クラスの中間管理職にとって涙なくして観ることができないドラマとなっている。部下のミスで上司に怒られ、上司のご機嫌を取るために行動するモノの、上司はツケあがっていちゃもんをつける。しかも別の上司からはメチャクチャ
怒られる。こんな理不尽すぎるライフを2時間以上魅せられると、帝国軍も大変なんだな~としみじみしてくる。と同時に、ブンブンはすっかりクレニック長官が大好きになりました。フィギュアがあったら買いたいな~
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