メン・イン・キャット(2016)
Nine Lives(2016)
監督:バリー・ソネンフェルド
出演:ケビン・スペイシー、
ジェニファー・ガーナーetc
評価:65点
近年、映画産業に中国資本が
入ることが多くなっている。
それはハリウッド大作ではなく、
フランス映画でも
(「メン・イン・キャット」は
実はフランス映画です。)
同じ事が起きている。
また、中国人も学習したのか、
某ロボット映画のように
中国企業広告映画にすることも
少なくなってきた。
今回TOHOシネマズ シャンテで、
中国資本が入りまくった
「メン・イン・キャット」を
観てきました。果たして…
「メン・イン・キャット」あらすじ
傲慢で会社を私有化し、家族サービスもしない社長のトムは、ある日ペットショップで
引き取った猫と自分が入れ替わってしまう。
なんとかして元に戻ろうと
暗躍するが…
茶番だが大まじめ!
日本でこの手の作品を使うと、
寒いギャグをかまし始め、
完全内輪ムービーと化す場合が
非常に多い。
しかしながら、
この「メン・イン・キャット」は、
観客にどうやったら楽しんでもらえるかを
徹底分析し、本気で茶番をやっているので、
非常に面白い。
会社は株主のみんなの者と経営学の最初で
教わったはずなのに、「会社のもの」通り越して
「自分のもの」としている社長のトムが
とにかく傲慢で酷い。
でも、「株を51%持っているぜい!」と
結構アブナイ橋を渡っていることを
口を大にして役員に話すバカさを
観客にも見せつけ、、
とにかく明るい性格なので
嫌にはならない。
そんな傲慢社長が、
猫に入れ替わり、
心の叫びが響き渡ってから
さらに社長に対する愛着が湧いてくる。
なんとかして、元に戻ろうと躍起に
なる藁にすがる思いな必死さを
見せることで、因果応報の機能を
十分発揮している。
笑いと脚本のバランスが非常に
よくとれている。
猫が超かわいい♡
今時、VFXをなるべく使わない
作品が評価される社会になっているが、
本作はそれに逆行する形でVFXを多用。
それも、VFXで作った猫には
リアルさが一切ないのだ。
しかしながら、猫の愛らしさを
120%出し切った表情演出は
可愛いこと可愛いこと。
中が中年おっさんなので、
ウイスキーを飲もうと頑張ったり、
娘とスキンシップを取ろうと
媚びを売ったりするところが
非常にキュートである。
中国感はない
最後に、本作は中国資本が
入りまくっているが劇中に
中国要素は完全にありません。
もはや、中国は自国の宣伝を
しなくても、巨額の富を得ることが
出来るルートを開発しきった
という感じが滲み出ており、
これからはハリウッドでも
ヨーロッパでもなく、
中国が映画産業を牛耳るんだろうな
と思いました。
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