無垢の祈り(2016)
Innocent Prayer(2016)
監督:亀井亨
出演:福田美姫、BBゴロー、下村愛etc
評価:85点
ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル
のリスナー・ウォッチ候補作品で
紹介され、｢今年ベスト!｣と語られていたので
興味を持った。
｢そんな映画公開してたっけ?｣
｢何者｣とか｢シン・ゴジラ｣とか
｢淵に立つ｣とか今年すべー作品
沢山あるぞ!とも思った。
しかし、ネット評判も高評だらけ
だったので、急遽アップリンクで
観てきました!
平日の20:45の回にも関わらず
満席になりましたよww
｢無垢の祈り｣あらすじ
平山夢明の｢独白するユニバーサル横メルカトル｣に収録されている
同名短編小説の映画化。
学校ではいじめられ、
家では悪魔のようなDVを振るう
父と精神が病んだ母に虐待される
少女。
彼女はいつしか、殺人鬼に会いたいと
思うようになり無垢の祈りを捧げる…
海外でも無視られた問題作!!
本作上映後、サプライズとして
亀井亨監督、BBゴロー、そして原作者の
平山夢明が登場し緊急トークショーが
行われた。
亀井監督によると、昨年
10件以上の海外映画祭に出品したのだが、
ことごとくダメだったとのこと。
後で、亀井監督が知ったことが
｢海外の映画祭、特にカソリック圏では
幼児虐待を扱った映画は上映できない｣
ということだった。
えぐい!予告編からじゃ分からないだろうが、
｢ムックのいのり～～～｣とギャグをかます
余裕などありません。
確かにR18としては、暴力描写こそ弱い、
直接的な出血や性的描写は少なかったりする。
しかし、｢音｣や｢空間｣を使った陰湿過ぎる
描写に加えある長回しの人体解体描写が
本当に｢ひぇ～～～～～｣となる。
ホラーではないのに、メチャクチャ
怖いのだ(汗
怖い。顔や立っているだけで怖い。
稲川淳二ものまねの人だよねww
そりゃ、上映館少ないわな～となる
のも当然だ。
しかし、ここまでエクストリームな
暴力描写から見えてくるのが、
虐待の行き場のなさである。
ほほや目にあざがあり、学校で
苛められているのに、
先生や友だちは実態を無視する。
家出をしようにも、生きるすべも
知らず、｢家族｣という引力に
巻き戻されてしまう。
そんな悲惨な状況故に、
少女の最後の望みが
｢殺人鬼｣になってしまうわけ。
ラスト、衝撃的なクライマックスを
迎え、少女が絶叫しながら叫ぶ
ある台詞に泣けてくる。
そんな大傑作でした。
TIFFや話題作目白押しだろうとは
思うが、是非アップリンクで
観てください(満席続出なので要予約!)
ブロトピ：映画ブログ更新
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