チャイナタウン(1974)
CHINATOWN(1974)
監督:ロマン・ポランスキー
出演:ジャック・ニコルソン、
フェイ・ダナウェイetc
評価:70点
ブンブンが聴講している映画ゼミで、
生徒が持ち寄った作品。
渋い作品持ってきますね~
ブンブンは中学3年の時に
観たのだが、そもそも
ミステリーが苦手だったので、
あまり好きじゃなかったのだが、
改めて観て、
美術や音楽の使い方、
撮影のすばらしさに
感銘を受けましたよ
「チャイナタウン」あらすじ
ロサンゼルスの私立探偵ジェイク・ギテスはある婦人のから
夫の浮気調査を依頼される。
そして、すぐ夫の浮気現場を
写真に収めることに成功
するのだが、ターゲットは死亡。
そして依頼主もターゲットの
妻ではないと判明し…
美術、音楽、編集がGOOD!
本作を観て感じるのは、
うだるような暑さを
映像だけでなく衣裳でも
演出しているとこである。
ジャック・ニコルソンの
ファッションまでセピア
色っぽいものを着ており、
カラー映画にも関わらず
セピア、いやふと気が緩めば
白黒映画になってしまいそうな
画面がホントウに素敵でした。
そもそも、本作は1940年代
に流行した犯罪者
フィルム・ノワールを
意識した作品で、
「マルタの鷹」や
「ローラ殺人事件」など
私立探偵や刑事が
奮闘する様子を
ドライなタッチで描く
特徴を再現している。
そして、本作は基本的に
音楽は流れず淡々と進むのだが、
ここぞ!というところに、
「パットン大戦車軍団」や
「パピヨン」、
「トータル・リコール」などの
楽曲を手がけた
ジェリー・ゴールドスミスの
サウンドが流すことで
物語を盛り上げる。
編集も、映画史の教科書に載る、
カメラのレンズに、ターゲットを
映すことで「撮る・撮られる」
の関係を同時に魅せたり、
池や、水道管、
カジキマグロなどといった
伏線をさりげなく
映すのが上手く、
とにかく、演出面で
キレッキレな本作だ。
しかし、
本作が公開された年は、
アメリカ映画大豊作で、
アカデミー賞では
脚本賞しか獲れなかった
残念な作品である。
ちなみに、
撮影賞は
「タワーリング・インフェルノ」
美術賞は
「ゴッドファーザーPARTⅡ」
衣裳デザイン賞は
「華麗なるギャツビー」
編集賞は
「タワーリング・インフェルノ」
作曲賞は
「ゴッドファーザーPARTⅡ」
でした。
確かに勝てないわ…
エンディングについて
「チャイナタウン」考察については、
ネットを探せば多くの人が
詳しい分析をしているので、
ブンブンの出る幕じゃないのだが、
ラストについてひとつ言及するとする。
ゼミの発表者が、
元々ラストは、エヴリン
父であるノア・クロスが
エヴリンに射殺されて
終わるはずだったのだが、
監督がストーリーを
変更して、
エヴリンが自動車で
死亡するという
ものになったとのこと。
これを聞いて、
振り返ると、
非常に「華麗なるギャツビー」
っぽいなーと感じた。
本作の終盤、非常に
「眼鏡」が重要になっている点、
エヴリンが乗る車の雰囲気、
怒りに任せて運転した
エヴリンの顛末。
「華麗なるギャツビー」の
デイジーを彷彿する
シーンと感じました。
身分や権力による
紛争が原因の悲劇を
第三者である私立
探偵からみると
こうなるのかなと
アイデアが膨らみました。
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