“Ç”「アーティスト」より愛ある懐古映画「ブランカニエベス」

ブランカニエベス(2012)
Blancanieves(2012)

ブランカニエベス2

監督:パブロ・ベルヘル
出演:マリベル・ベルドゥ、
ダニエル・ヒメネス・カチョetc

評価:80点

NetflixはAmazonプライムビデオ
とは違い、アート系映画が数多く
揃っている。
そんな中から今回紹介するのは
「ブランカニエベス」。
2012年にスペインで作られた、
サイレント映画だ。

2011年にフランスで作られた
「アーティスト」への挑戦状
果たして…

「ブランカニエベス」あらすじ

グリム童話「白雪姫」と
スペイン名物闘牛がまさかの超融合!
母を失った人気闘牛士の
娘カルメンシータは
継母にいじめられる毎日。
継母に殺されかけた彼女は
「こびと闘牛士団」に
救われ…

「アーティスト」より断然愛ある

ミシェル・アザナヴィシウス
「アーティスト」はフランス映画にも
関わらず、アカデミー賞で作品賞を
始め5冠を達成した。

しかし、「アーティスト」はトーキー映画寸前の
1920~1930年代の作品の愛をただ単に
羅列しているに過ぎず、
観終わった後、段々熱が冷めていく
作品だった。

しかし、この「ブランカニエベス」は違う。
「白雪姫」を闘牛士の女の数奇な人生に
置き換える斬新さから始まり、
ショットの一つ一つに魂がある。
昔の白黒映画って「古くさい」とか
「眠くなりそう」、「台詞ないって
面白いの?」
と思うかもしれない。
しかし1920年代の娯楽であったことに
間違いはない。人々は映画を楽しんでいた。
その当時の興奮が体験できるのだ。

特にブンブンが圧倒されたシーンは
冒頭とラストの闘牛シーン。
CGのない昔は、
人が生身で危険なスタントを
演じ人々を熱狂させていた。
絶妙なカット割りと早送りで
「あぁアブナイ!」とハラハラ
どきどきさせられる。
この闘牛シーンも
思わず目をつむりたくなる。

そして、サイレント映画特有の
異常に速いペースでの
カット割りと早回しで
どんどんテンションが
上がってくる。

そんなサイレント映画の
魅力を再発見させて
くれる本作は明らかに
「アーティスト」より
上手だと言えよう。

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