火花(2016)
監督:廣木隆一
出演:林遣都、波岡一喜etc
芥川賞を受賞したお笑い芸人の
又吉直樹。彼の受賞作
「火花」が現在Netflixで
独占配信中!
評判が高いので観てみた…
「火花」あらすじ
売れない芸人・徳永は熱海のお笑いライブで、悲惨な対応を受け
しょんぼりしていると、
ひときわ目立つ芸人・神谷の
ネタを観て一目惚れする。
そして、弟子入りを直談判すると
神谷はこう言った。
「俺の伝記を書いてくれるならいいよ」
かくして奇妙な師弟関係が誕生した…
映画らしいドラマ
日本のドラマって、
海外の「ウォーキング・デッド」とか
「24」「スタートレック」などを観てしまうと、
どうもやっつけ仕事な撮影と編集が
気になってしまう。映画っ子の
ブンブンには観るに耐えかねる
映像で苦手なのだが、
この「火花」は違う。
監督の作家性を重視し、
自由に撮らせる風潮がある
Netflix制作、
監督は「オオカミ少女と黒王子」
の
廣木監督だ。
故に、非常に「映画な」撮影
をしており引き込まれる。
こだわりのカメラ構図
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オーソン・ウェルズが「黒い罠」で
実践したクレーンを使って
なめらかに主人公を映す
ショット。ベタながら冒頭に
持ってきているのだが、
すがすがしいまでに、
颯爽と被写体を追っており、
清涼感がある。
出会いの夏、変化の夏を
このカットだけでもよく
演出できている。
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また、普通のテレビドラマでは
なかなか観られない
絶妙な遠近感と光の
加減も観られる。
あまりに絵画的で、
「日本のドラマか?」
と疑いたくなる程美しい。
そしてなんと言っても、
本作はまるで中上健次の
小説のように、
本から、文字から熱気が
滲んでくる原作の
演出を忠実に再現している。
神谷の暑苦しさや、
「火花」の世界に立ちこめる
ムシムシとした感じを
セピアとブルー系の
コントラストで
表現している。
これにより、
売れない芸人の
地に這いつくばる感じと、
天国が近くにありそうな
雰囲気を同時に表現することが
でき、流石廣木さんだと
唸らざる得なくなる。
吉祥寺が「火花」フィーバー
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教育実習先に行く途中で吉祥寺に寄る
のだが、現在井の頭線にでっかい
宣伝ポスターが貼ってあります。
第一話で井の頭公園がロケ地で
使われているせいなのだろうか、
激アツ状態でした。
ドラマが苦手なブンブンでも
魅せられ、2話目以降も観ようと
なるほど傑作の予感がする
「火花」。
是非、映画好きは
チャレンジしてみてください。
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