劇場版3D あたしンち
情熱のちょ〜超能力♪ 母大暴走!(2010)
監督:高橋渉
声の出演:渡辺久美子etc
評価:40点
最近知ったのだが、Amazonプライム
会員になっていると、
Netflixやhuluみたいな
映画オンデマンドシステム
Amazonプライム・ビデオが
無料で使えるんだって~
邦画が比較的充実しており、
ドラえもんやクレヨンしんちゃんの
劇場版が多く揃えてある一方、
「ジャズ大名」や「仁義の墓場」と
いったコアな映画ファンも満足な
作品も取りそろえているので、
映画研究において非常に優秀な
システムである。
その中で発見した作品が今回
紹介する「劇場版3D あたしンち
情熱のちょ〜超能力♪ 母大暴走!」!
なんと日常系漫画及びアニメで
おなじみ「あたしンち」が
2作目の映画を作っていたのだ!
1作目は、母と娘の魂が入れ替わる
ドタバタコメディという非常に
ありきたり且つ、
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
に対し酷いオマージュを捧げたことで
有名な悪名高い作品である。
今回はシンエイ動画さんが初3Dに
挑戦したという危険な作品とのこと。
果たして…
あらすじ 母、フォースを覚醒させる!
タチバナ家のお母さんが「超能力者」に!買い物帰り、雷に撃たれたお母さんの
フォースが覚醒!
ダースベイダーもカイロ=レンも
真っ青なフォースを手にしたお母さんは、
町のヒーローになるため立ち上がるが…
…43分って通常放送だよねw
結論から言おう…それなりに面白かった。
アメコミものとかファンタジー映画に
ありがちな事故で強靱なパワーを
手に入れ最初は戸惑うが使命に
目覚め猛特訓!
力をコントロールできるようになるが、
精神に乱れが生じる…
普通の人がヒーローになり
苦悩する映画好きなブンブンに
とって熱くならない訳がない。
しかも、ヒーローになるのが
ばばあ(あっヒロインだね♡)って
ところもツボである。
実際、さすがクレヨンしんちゃんの劇場版を
10年以上手がけた高橋渉が
作っているだけに、
前作に比べると明らかに
レベルが上がっている。
…しかし、この作品たった43分
しかないんだよね~
いや短くても傑作はある。
フレデリック・バックの
「木を植えた男」なんて
30分ぐらいだが傑作ではないか!
しかし、「あたしンち」は元々
お茶の間で放送されていたアニメ
だ。30分放送のものを
劇場版にして43分って酷くないか?
その原因は、明らかに「3D」である。
確かに2010年は「アバター」の
興行的大成功で3D時代の幕開けで
あった。時代に乗りたいのも
わからなくもないが、
本作は明らかに3Dの使い方を
間違っている。
一般的に演出技法として
・奥行きを使ったリアリティ
・飛び出してくるスリル
の2つがあるが、
驚いたことに本作はどちらも
できていないのだ。
ジャガイモなんてごろごろ
観客の方に転がってきても
誰得である。
アニメだから奥行きによる
リアリティの要素も排除されているので、
ただただ、予算が尽き、
突貫工事で脚本を詰めたような
感じなので、あまりに衝撃過ぎる
ラストの展開には肩すかしを食らう。
折角、ジェットコースターでいう
焦らしながら昇るシーンは演出
できているだけに、3Dじゃなく
普通に90分で作っていたら
さぞかしレベルの高いものに
なったのだろうなと感じた。
さあ、Amazonプライム加入者よ、
本作を観るかどうかはあなた次第だ!
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