就活戦線異状あり(2010)
![就活戦線異状あり](https://france-chebunbun.com/wp-content/uploads/2016/02/-e5-b0-b1-e6-b4-bb-e6-88-a6-e7-b7-9a-e7-95-b0-e7-8a-b6-e3-81-82-e3-82-8a.jpg)
監督:瀧本智行
出演:忽那汐里、宇梶剛士etc
評価:30点
昨年、年末に
ブンブンが酷評し
その年のワースト6位に
輝いた「就職戦線異状なし
」
という作品を覚えているだろうか。
いくら、売り手市場のバブル時期の
就活を扱っていても、あそこまで
なめ腐った就活をしていて
内定を手にしているところを
見るとムカつきますね~
さて今回、TSUTAYA渋谷店を
ぶらついていたら似たような
タイトルの作品を見つけた。
「就活戦線異状あり」…
「脳男」や「グラスホッパー」の
瀧本智行が制作した30分にも
及ばない短編映画である。
危険な香りに身を任せて
借りてみたぞ…
「就活戦線異状あり」のあらすじ
大学のとある一室。
資本主義の闇を暴き、
労働者を解放しようと日々研究する
「プレカリアート研究会」が
密かに計画を企てていた。
それは、就職活動を頑張り、
役員面接まで上り詰め、
そこで企業の闇を暴き
暴れ散らそうという
考えだった。
超まじめなリーダー玲奈は
難なく役員面接にたどり着くが…
就職氷河期に作るか…?
![就活戦線異状あり3](https://france-chebunbun.com/wp-content/uploads/2016/02/-e5-b0-b1-e6-b4-bb-e6-88-a6-e7-b7-9a-e7-95-b0-e7-8a-b6-e3-81-82-e3-82-8a3.jpg)
まず、はっきり言おう。
こりゃ誰得なのだ?
公開当時、サブプライムローン問題
により就職氷河期が押し寄せ
大変な状況になっていたはず。
それなのに、ボンボンの子供が
ニセの就職活動をする時点で
どうかしています。
さらに、忽那汐里扮するリーダーが
頭おかしすぎて全くついて行けません。
ただただ、資本主義の悪いところを
見つけただただ怒鳴り、わめき
散らしているだけなのだ。
忽那汐里の株下げてどうするの
と思うぐらいうま味のない怪演を
している。
あまりに、どうしようもない
展開が続くから観るのやめようかと
思ったら、少しいいシーンがあった。
役員かっけ~
![就活戦線異状あり2](https://france-chebunbun.com/wp-content/uploads/2016/02/-e5-b0-b1-e6-b4-bb-e6-88-a6-e7-b7-9a-e7-95-b0-e7-8a-b6-e3-81-82-e3-82-8a2.jpg)
本作の数少ないいいところは、
面接シーンにある。
プレカリアート研究会の連中は
皆役員面接をするのだが、
逆質問や最後の一言
をしっかり答えているのだ。
企業を潰すために問題を指摘する
のではなく、「御社のここを変えたい」
と言えば、立ち振る舞いから100点なのに~
と羨ましがるほど面接のクオリティが高い。
そして、ここが最大の見所なのだが、
DQN女子大生の猛攻撃に、
役員がしどろもどろにならず、
非常にセンスの高い切り返しで
反撃するところに歩くなる。
女子大生「御社は利益を上げている
にも関わらずベトナムの子供たちの
賃金を上げてないじゃないですか!
どうなっているのですか?」
役員「企業は賃金のほかに
設備投資とかがかかるからそう簡単に
上げられないのだよ」
女子大生「ベトナムの人は、
米作りをやめてまで洋服を御社で
作らされているのですよ」
役員「君の着ているスーツや香水は
どこで作られているのかな?
そういった国で作られていることを
わかって使っているのかな?」
くぅ~この論破かっこええな~
宇梶剛士からにじみ出てくる
ポリシーが格好良くて格好良くて
たまりませんでした。
映画としては酷いのですが、
面接シーンと役員の切り返しを
観るだけでも就活生一見の
価値ある作品と言えよう。
逆質問や最後の一言の
作り方においては非常に
参考になりました。
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