“Ç”「サイレント・ハート」デンマークの巨匠ビレ・アウグスト手製の「おくりびと」

サイレント・ハート(2014)
STILLE HJERTE(2014)

silent heart

監督:ビレ・アウグスト
出演:ダニカ・カーチック、
イェンス・アルビヌシュetc

評価:70点

トーキョーノーザンライツフェスティバツ

渋谷ユーロスペースで開催されている
トーキョーノーザンライツフェスティバル
に行ってきました。日本未公開に
なりがちな北欧の作品を観られる
チャンスであり、
以前から気になっていた
「サイレント・ハート」を観てきたぞ!

「ペレ」「愛の風景」でパルムドール
二度受賞し、近年では
「マンデラの名もなき看守」
「リスボンに誘われて」と
デンマークから離れてヨーロッパ
各国共同作品を作るビレ・アウグスト
監督が尊厳死に迫った作品とのこと。

結構ハードそうな作品なのだが、
2014年のデンマーク興行収入ランキング
10位(洋画含む)の座を仕留めたヒット
作品でもあります。

果たしていかがなものか…

「サイレント・ハート」あらすじ

3組の家族が田舎の母親の家に集まってくる。
母親は不治の病を患っており、
長らく親族と相談して違法ではあるが
尊厳死することになる。

そして、今回の集まりは母親を
囲っての最期の数日を送ることが目的だ。

しかし、母の尊厳死直前になり、
ムスメのサンネが母の尊厳死を
止めようと考え…

お葬式あるあるてんこ盛り

ブンブン、先日身内に不幸があり
お葬式に行ったのだが、
あの独特な陰惨さが本作では漂う。

まず、親しくない親戚同士が
一堂に会し気まずい雰囲気が流れるところ。
一組は子連れ、一組はチャラいカップル。
そして最後の一組が堅物である。
当然ながら、普段親密になりえない
ジャンルの人間が同じ場所に
ひしめき合っているから不協和音が
起きる起きる。

こう聞くと、つまんなそうな映画に
見えるでしょう。
しかし、巨匠ビレ・アウグスト
見事ブラックコメディに仕立て上げた。

一つネタを語るとすると、
この不協和音を打開するために
こともあろうか、チャラ男が
マリファナを皆に勧め始めるのだ。
母親が死ぬ前に味わいたいと言うのは
わからなくもないが、
おいチャラ男!アンサンブルなんて
いうもんじゃないよってか、
ちゃっかり孫がクールに吸っている
ではないか!

不協和音を打開する
テクニックとして
マリファナを使うとは…
とても日本では参考になりませんw

そして、エロ・グロ・バイオレンス
なきデンマーク映画だと安心して
観ると、まっていましたかの如く
バッドエンディングが待っている。
「愛さえあれば」もそうだけれど、
デンマーク映画はどうしてそんなに
陰惨にしなければならないのか?

日本では恐らくヒットしない
タイプの作品なので、
公開は厳しいとは思うが、
デンマーク映画好きは
輸入等してチェックしてみる
価値はあるぞww

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