ニーナ・シモン 魂の歌(2015)
WHAT HAPPENED, MISS SIMONE?(2015)
監督:Liz Garbus
出演:ジェームズ・ボールドウィン、ニーナ・シモンetc
評価:70点
第88回アカデミー賞ノミネートのリストが発表されましたね。
今回、いつも注目している外国語映画賞は「サウルの息子」
一択色が強く、面白くない代わりに
長編ドキュメンタリー部門がラインナップ的にも
豊作で面白いぞ!今年はNetflix社から
2本ノミネートされており(一本は先日紹介した「ウィンター・オン・ファイア
」)、
今日は、昨年当ブログでも紹介した
「グローリー-明日への行進-」
で白人に対して行進で
抵抗した黒人達の一人で歌手のニーナ・シモンの
半生を追った作品「ニーナ・シモン 魂の歌」を
紹介するぞ~!
ニーナ・シモンって?
ニーナ・シモンとは、50~70年代に活躍した黒人の女性シンガーソングライターだ。
一度聴いたら忘れられない、
男性のような太いボイスが特徴的で
(日本で言う和田アキ子の声のトーンを更に
重く落とした感じ)、ロックのような
ジャズのような、はたまたポップのような
ジャンルに囚われない音楽スタイルが
これまた魅力的な歌手である。
本ドキュメンタリーでは、
突如アメリカの音楽業界のメインストリームから
姿を消したニーナ・シモンの真実を追っている。
ノリノリなのに超過激
ロックやポップミュージック等音楽って、ノリノリで中毒になるような音色で
人々を魅了するが、
実は歌詞をじっくり注目すると
社会に対する悲哀や文句が描かれている
ことは日常茶飯事である。
(N.W.A.みたいにあからさまに歌ったものもあるがw
)
ニーナ・シモンもそれに漏れずに、
世間にメッセージを歌で訴えているのだが、
彼女が有名になるにしたがって、
パフォーマンスが過激化していく。
精神にも異常をきたし、
ライブ中にお客さんに
「座りなさい」と怒鳴ったりと
奇怪な行動を取るようになり、
メインストリームにはいられなくなって
段々陰ひなたへと移りゆくのだった。
ドキュメンタリーとしては半生を追っているだけなのだが、
ニーナ・シモン初心者でも彼女の凄さが
分かるような曲選び(「ミシシッピ・ガッデム」の
ヤバさは関係者のインタビューの熱量からも
分かる)や「グローリー-明日への行進-」の
セルマでの出来事に関して、実際の映像が観られる
ところに観ている方もテンションが上がってくる。
今回のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞
ノミネート作品に同じく音楽もの「Amy」が
あるがどこまで競れるかが見物である。
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