スターウォーズ　エピソードⅣ/新たなる希望 特別編
STAR WARS EPISODE ⅣA NEW HOPE

監督:ジョージ･ルーカス
出演:マーク・ハミル、ハリソン・フォードetc

評価:90点

12/18に10年ぶりの新作が控えている
｢スター･ウォーズ｣。
もう既に初日18日のチケットは完売、
IMAXや4Dシアターで｢スター･ウォーズ/フォースの覚醒｣の
予告編が流れるや否や熱狂的ファンによる
拍手が起きるほど熱い！

将来、消費税増税に伴い、一般料金を上げる布石か、
あるいはただの便乗値上げかは知らないが、
TOHOシネマズ一部の劇場では一般料金2000円に
する露骨でゲスい商売が現れるほど
世間の熱は熱い(前売り・TOHO一ヶ月パスポートは
利用できるようです)。

映画オタクのブンブンも当然涙腺が潤んだ。
そんなもはやオールタイムベストに入れることすらない、
大傑作スターウォーズを随時解説していくぞ！
今回は1997年公開の第一作目｢新たなる希望｣を
1990年代後半にCGで再編集をかけた特別編を紹介する。

STAR WARS EPISODEⅣ　A NEW HOPE

ジェダイの騎士が滅亡し、銀河帝国が暴れる中、
反乱軍が帝国の宇宙要塞を破壊するヒントが隠された
設計図を盗み出すことに成功。
そんな動乱に、ど田舎に住むルーク･スカイウォーカーが
巻き込まれていく。
しけた土地に嫌気を差していた彼に、
次々と一族の隠れた凄さが明らかになる。
そして、おじいちゃんと、二人組のならず者、
そして2体のロボットと一緒に
とらわれの身である反乱軍側のレイア姫を
救助しに宇宙へ飛びだつのだった…

王道で深い話

しかし、じっくり観ると様々なおもしろエピソードが
浮かび上がっていく。

まず、田舎惑星タトゥイーン。
本作がオビ＝ワン・ケノービしかり、
R2D2とC3POが｢隠し砦の三悪人｣の影響を受けている
ことなど日本からインスピレーションを受けている
ことで有名だが、構図からして邦画っぽい感じが
見いだせる。

ただ単に砂漠の遠くに人がいるだけなのに、
間合いが小津安二郎、溝口健二、そして黒澤明
特有の雰囲気を匂わせている。
あそこのシーンだけ、一瞬洋画ではない
イメージがある。

そして近年の超大作は
大抵2時間半と長くなってしまうのに対し、
本作は126分で修羅場を次々と展開。
観客を飽きさせることなく、
かといって説明不足なシーン無く
しっかりと展開しているところが素晴らしい。

特に、今やテレビでもオマージュされる
あのオープニングの説明シーン
実はセシル･B・デミルの「大平原」
から引用されているが、
非常に上手い。
しかも、もともと「フラッシュ・ゴードン」
の映画を作るはずだった企画を
こっちに費やしているため、
下手するとB級路線になるはずが
大衆にウケる普遍的作品へと
昇華させたことも注目だ。

確かに、ルーク・スカイウォーカーが
一族の秘密を知り、宇宙に行く途中で
修行する場面があっさりとしており、
宇宙へ行く戸惑いがないのはたまにきず
ではあるが、物語展開としては
最高級のお手本である。

CGの発展に手を貸したシリーズ

そんな、スターウォーズ、実はCG発展に大きく力を
貸したことで有名だ。
本作では限られた予算で、十分満足の行く作品に
仕上がらなかったため、ジョージ・ルーカスはILM社を
開設した。そこでCGを研究し、1997年に
CG加工した特別編を創り上げた。
特典映像で、登場人物をCGに置き換える苦労について
ルーカスが語っていたぞ！
そして、このILMからピクサーが生まれたと
思うとまさに伝説的作品と言えよう。