“Ç”オトナ女子がわかる男子必見超大作「ハッピーアワー」

ハッピーアワー(HAPPY HOUR)

監督:濱口竜介
出演:田中幸恵、菊池葉月、三原麻衣子、川村りら

評価:90点

スイスで行われたロカルノ映画祭で
最優秀女優賞と脚本スペシャルメンション
を獲得した5時間を超える超大作
「ハッピーアワー」。
主演の4人の女優さんは
「即興演技ワークショップ in Kobe」
出身の演技ほとんど未経験者たちだ。

さて、そんな彼女たちが何故賞を
獲れたのか覗き込んでみよう…

「ハッピーアワー」あらすじ

長年仲良しの女性4人組。
温泉旅行で仲間の一人が、
ワークショップのサクラに
なってほしいと話を持ちかける。

そしてワークショップ。
想像以上に楽しかった為、
食事会が開かれる。
しかしながら、
仲間の一人が1年以上にわたる
離婚調停をしていたことが発覚。

それから、少しずつ彼女たちの
心が揺れ動いていくのだった…

大根が演技に変わるとき

正直、最初は違和感のある演技が目立つ。
温泉旅行に訪れた4人の女性が、
仲間の一人主催のワークショップに
行くまでは。

しかし、30分ぐらい
魅せられるワークショップの
シーンから彼女たちの演技が
下手なのではなく「リアル」なのでは
と気づかされていく。

そして、ワークショップ後の飲み会のシーンで
見事な「リアル」を伴った演技をする。
看護婦のあかりは男勝りで
サバサバとしている。
飲み会に来た男のゲスな質問に
酒を飲みながらドンドン心情を
変化させていく。
普通、そんな知らない人の飲み会
なんて1時間も魅せられたら退屈
してしまうだろう。

しかし、「ハッピーアワー」では、
アドリブのようで計算された脚本に
よりグイグイ登場人物に引き込まれていく。
次々と表面に塗られたメッキがはがれおち、
謎が解けると同時に「もう後戻りできない」
恐怖まで体験できる。

そして男子はこの辺から薄々気づく。
オトナ女子こえ~と。

オトナ女子の本音

ふと、ブンブンも思い出す。
アラフォーぐらいのオトナ女子って
冷徹で怖い人多いなと。
バイトやボランティア等で
様々なアラフォー女子、オトナ女子を
見てきたがどこか冷徹で怖い。

昔はもっときゃぴきゃぴしていた
だろうに何故…?
そんな疑問を「ハッピーアワー」は答えてくれる。

「倦怠期」だ。
初々しい結婚数年からある程度経過し、
生活は単調か。
夫との会話の味気ないものになってしまっている。
よく男は結婚してから愛情を妻に
与えることを怠ると聞くが、
まさにその典型ではないだろうか。

優しいが機械的几帳面な夫に嫌気が差す者、
姑と同居、息子はあまり構ってくれず、
夫も味気ない。生活上問題ないが
どこか心にモヤモヤが残ってしまう。
そのモヤモヤを抑圧しているから
ドンドン会話に感情がなくなって
いく,他の男に対し
人間不信を抱くのではと感じ取った。

また、離婚を経験し
男を見下しているような女性までここに現る。

そのような女性が、男子の知らない場所で
開かれる女子会で何が行われているのか、
自分の知らない場所でどんなバッドエンディング
の用意がされているかじわじわと
いたぶって描かれる。

マジで男子にとってまったく
「ハッピーアワー」ではない
時が流れこの作品の
女性たちはかなりゲスで怖い
なとビビる。
そう、「ハッピーアワー」は
5時間あっという間に
疾走していくが、そこに
描かれたのは女性が自由を求めまくって
男を精神的に殺す話であった。

男子諸君、12月にイメージフォーラム
公開するから、これを観て妻や恋人との
関係を見直してみるべし!

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