芥川賞・直木賞発表
昨日の夜、ブンブンは日本文学ゼミで飲み会をしていたところ、OBの方から
「芥川賞発表されたよ」と言われた。
何々…と思ってたらなんと、
お笑い芸人ピースの又吉直樹の
「火花」が羽田圭介の
「スクラップ・アンド・ビルド」
と一緒に受賞しました!
直木賞も同時発表らしく、
こちらは東山彰良さんの「流」
が選ばれました。
芥川賞・直木賞の違いって…?
よく、芥川賞と直木賞の違いが
よくわからんとの声を聞くので、
ブンブンが教えよう。
芥川賞は、
その名の通り芥川龍之介の
業績に対して作られた賞で
候補者は基本的に「無名あるいは新人作家」
とされている。
んで、ブンブンの感覚的に
厳つい、あるいは実験的な純文学
作品がノミネートおよび受賞傾向がある。
過去には、田中慎弥の「共喰い」や
西村賢太の「苦役列車」が受賞している。
一方、直樹三十五賞は
所謂大衆的小説が受賞する場で、
名目上は「無名あるいは新人作家」
が受賞するとされているが、
中堅どころ、ベテランが受賞することが
多々あるとのこと。
この賞を受賞したら、
映画化される率が非常に高く、
「小さいおうち」「蜩ノ記」「私の男」
と次々と映像化されている。
また、朝井リョウの「何者」は
直木賞で受賞している。
だから、この二つの賞は水と油の
関係だから一緒に受賞する
ことはまずない。
「火花」感想
実は、ブンブン先日「火花」を購入しており読んでいました。
話自体は、お笑い芸人の後輩が
「俺の伝記を書け」というミッションを
先輩に言われ、先輩を通じて「お笑いとは何か?」
「人生とは何か?」を思い巡らすって、
いかにもお笑い芸人らしい、大衆向けな
内容になっている。
しかし、文体は中上健次を意識している為か、
読んでいて鬱陶しい暑さ、火炎が
読者にぐぁー!と伝わってくる。
タイトルの付け方のせいか
凄い読んでいて熱くなる。
あと、一文が時にひじょーーに
長かったりする。
「沿道から夜空を見上げる人達の顔は、
赤や青や緑など様々な色に光ったので、
彼等を照らす本体が気になり、二度目
の爆音が鳴った時、思わず後ろを
振り返ると、幻のように鮮やかな花火が
夜空一面に咲いて、残滓を煌めかせながら
時間をかけて消えた。(p5 10行目~12行目)」
長ー、でも流石、詩や短歌をよくたしなむ
為、イメージの乗せ方が上手い。
「火」や「夏」のイメージを全体に
ちりばめることで「うだるような暑さ」
が文からにじみ出ている。
ストーリー的には、
尻つぼみ気味だとは思ったが、
今回の受賞はイメージの乗せ方
テクニックが上手かったからだろう
と感じた。
又吉さん、おめでとう(*^_^*)
映像化された作品
~芥川賞~
・「共喰い
」
・「苦役列車
」
・「蛇にピアス
」
・「ゲルマニウムの夜
」
etc…
~直木賞~
・「蜩ノ記
」
・「小さいおうち
」
・「私の男
」
・「悼む人
」
・「まほろ駅前多田便利軒
」
etc…
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