“Ç”何故、この映画が不入りなんだ怒「チャッピー」

チャッピー(CHAPPIE)


監督:ニール・ブロムカンプ
出演:デーブ・パテル、ヒュー・ジャックマン、
シガニー・ウィーバーetc

日本オタク全開の監督が気合い
入れると、エネルギッシュな作品が
生まれる。

南アフリカ出身のニール・ブロンカンプ
は「第9地区」「エリジウム」と
SF映画に、日本のロボットアニメへの
オマージュをねじ込むが、
ただオマージュするのではなく、
ドキュメンタリータッチで
強烈なバイオレンス描写を毎回
入れることで南アフリカの現実を
観客に突きつける。

勝手に編集されたぞ~_~;

そう、ブロンカンプ映画は社会派
にも関わらす、ソニーが日本でPG12に
抑えるよう勝手に改変して公開した。
しかも、この作品大傑作なのに
無理矢理グロ描写をカットしている
もんだから違和感のあるショットが
出てきてしまう。

確かに、タイトルが「チャッピー」と
子ども向けSF映画っぽいのだが、
そんなことするから、
風評被害で公開して間もないのに
客入り悪い状況になるんじゃん。
無念。

本題


愚痴はこれぐらいにして、
マジで傑作ですよこの映画!
ロボット映画なのに、
子育て映画で、
泣けること泣けること。

ギャングが略奪した
警察官ロボット。
博士が史上初の人工知能を
搭載したロボットを強奪したため、
このロボットに一からモノを
教えないとイケない。

チャッピーと名付けられた、
このロボットにまさかの
ギャングの妻が母性愛むき出しで
モノを教え愛情をはぐくませる。

んで、ギャングは一週間以内に
大金を作らないとボスに
家族皆殺しにされてしまうため、
ロボットに殺しを教えようとする。

ロボットを奪われた博士は、
自分の汗水垂らして作った
ロボットを自分で育てたくて
しょうがない。

その三つどもえに、
博士のライバルやギャングのボスが
複雑に絡み合っていく…

一見シリアスドラマに見える、
SFに見えるのだが、
やたらとテレビ中継みたいなカット、
CG使っているように見えないショットの
連続でドキュメンタリーを見ているよう。
しかも、このロボット・チャッピーが
めちゃくちゃコミカルでかわいく
笑わせてくれる。

これって「ドゥ・ザ・ライト・シング
に近いユーモアだ。
あれも、黒人と白人との仁義なき戦いを
ヒップホップや強烈なカメラワークで
コミカルに演出し爆笑ありきだけれど
考えさせられる作品だが、
まさにコレも同じである。

そして今回は、子育てがテーマ。
父親と母親が教育方針で
意識をぶつけ合っていく様子が
よく描かれており、
良い子どもの育て方は
なんぞやと考えさせられます。
故に、ラストの壮絶な
シーンに泣けてくる。
全国のパパさん、ママさんは
是非観て頂きたい作品だ。

ありのままの南アフリカを描写

この作品は「第9地区」同様、
インタビューやテレビ中継描写から物語が
始まる。ロボットは出てくるのだが、
廃墟となった街中、
ギャングの階級の様子が
めちゃくちゃ怖い。
「チャッピー」ってコミカルな
タイトルの割に、ひぇ~となる
描写の連続である。

直接的なバイオレンスシーンが
ないのだが、観客の想像力が
恐怖をかき立てる。
ギャングの無慈悲さが怖い(汗

オタク感MAX

なんと、「チャッピー」を
誘拐する主人公のギャングの名が
Ninjaしかもダイ・アントワードって
ラップグループの
ラッパーNinjaが演じているのだ。
さらに、楽曲提供するわ
演技は上手いわで驚き!!!

チャッピーに与える武器が
日本のあるモノだったり、
敵の戦闘機が「メタルギアソリッド
に出てくるマシーンそっくりだったりと
毎度お馴染みのオタク感
ゴテゴテのテイストになっている。

町山さん曰く、チャッピーの頭のアンテナは
パトレイバーをモチーフにしている模様。

…でも、妙にアフリカの風景と
同化して違和感がないのが驚きだ。

これほどのオタク映画なのに、
タランティーノやデル・トロ
みたいに違和感を狙った作りにしていない
ところがすげーなと思う。

CG感をなるったけ消し去り、
いかにも南アフリカで起きていそうな感じに
描く。ブロンカンプ映画史上、
最も熱くさせ、泣かせる今作「チャッピー」。
客入りがここまで悪いと悲しく
なってくるぞ。

んで、次回作が巨匠の登竜門「エイリアン」
の映画化で期待度がさらに高まったぜ!
「チャッピー」予告編

関連項目

・Ninjaの曲Real Gangster


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です