*

【ネタバレなし解説】「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」はもう一つの「フォースの覚醒」であり「ローガン」だった!

【ネタバレなし解説】「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」はもう一つの「フォースの覚醒」であり「ローガン」だった!

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊(2017)
Pirates of the Caribbean:
Dead men tell no tales(2017)


監督:ヨアヒム・ローニング、
エスペン・サンドベリetc
出演:ジョニー・デップ、ハビエル・バルデム、
オーランド・ブルームetc

評価:45点

海賊王になれず、借金王になりはててしまったジョニー・デップを支える福祉事業こと「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの新作がいよいよ公開されました。

個人的に、このシリーズ苦手でジョニー・デップ扮するジャック・スパロウに全く魅力を感じない(ファンの方すみません)のだが、本作を監督したのが、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた「コン・ティキ」のヨアヒム・ローニングだと聞いて興味を抱きました。

「コン・ティキ」は海洋冒険物で、筏を使ってサンサンと日が照りつける美しき海を航海する演出が素敵な作品です。

なので、もしかしたら傑作になっているのかも知れないと思ってTOHOシネマズ海老名に行ってきました!朝早い回にも関わらず満席でしたねー

「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」あらすじ

消えたと噂される「ジャック・スパロウ」を探している少年がいた。彼の名前はヘンリー・ターナー。彼は父であるウィル・ターナーの呪いを解くためにジャック・スパロウを探していたのだ。そんな中、もう一人魔の三角水域からジャック・スパロウを探す男がいた…

もう一つの「フォースの覚醒」であり「ローガン」であった

なんか、観ていて展開が既視感しかなかった。正直、またしても退屈であった。なんだろう、なんだろうと観ている最中、心のモヤモヤを探っていく中で、二つの作品が浮かび上がった。それは「フォースの覚醒」と「ローガン」です。プロットは完全に「フォースの覚醒」。消えた主人公を追っていく、そしてようやく出会えたと思ったら、想像とかけ離れたダメ男になっていたという流れは全くもって一緒です。そして、「フォースの覚醒」とは違い本作ではしっかりと主役であるジャック・スパロウも活躍するのですが、これが「あれっ!こんな人だっけ」と思うほどボロボロのヨロヨロなのです。案だけ海賊王として、仲間を従えていたのに、今や仲間は雀の涙ほど。しかも、海賊船はおんぼろで、強奪行為も上手くいかない。オマケに酒と女に明け暮れ、千鳥足気味で愚痴を言いまくる。全くもってのクズ野郎です。1作目、2作目のジャック・スパロウも確かに、千鳥足気味ではあったが、それでもカリスマ性があった。しかし、本作はただただ、今にも死にそうな状態で、ジャック・スパロウに恨みを持つ謎の軍団から逃げて逃げて逃げまくるのです。もうお気づきでしょう。「ローガン」ですね。

ただ、両二作は楽しかったのですが、本作は「トランスフォーマー」同様。アクションにメリハリがないため、途中で興醒めし、飽きてしまう作品でした。確かに、町での銀行強盗シーンは面白かったのですが、メインの海上戦になればなるほど、ドンドンどうでもよくなってしまう。「コン・ティキ」の熱い航海アクションはどこへいった?と思いました。

ジョニー・デップの伝記映画として観ると面白いよ!

ただ、本作は決定的にシリーズ過去作(4作目は未見なので分かりませんが)と比べると新しい面白さが加味されていました。それは、本作のジャック・スパロウの生き様と現実のジョニー・デップの生き様が見事にシンクロしているところにあります。ジョニー・デップは、ハリウッドで最も稼いでいる俳優の一人である一方、浪費家でもあり、今年破産したことで話題になっている。

本来3作目で終わるはずだった「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズが続いていることは、つまり海賊王になれず、借金王に成り果てたジョニー・デップを支える福祉事業といっても過言ではありません。そんなシリーズの5作目が、上記のようにかつてはカリスマ海賊であったジャック・スパロウの成れの果てを描いている。金にも運にも、仲間にも見捨てられた男が再び、苦しみながら立ち上がる話なので、現実とリンクしていて段々面白くなってきます。現に原題の副題は「Dead men tell no tales(死人に口なし)」となっており、ジョニー・デップ主演作の「デッドマン」を思わせたりもします。

ブンブンも中盤ぐらいから、アクションではなくドラマの裏の部分を妄想しながら観るようにしていってそこそこ楽しめました。

ブロトピ:今日の趣味日記
ブロトピ:映画ブログ更新

関連記事

“Ç”カンヌ映画祭脚本賞受賞!俺ん家守れ!「裁かれるは善人のみ」10月31日日本公開!

裁かれるは善人のみLeviathan 監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ 出演:アレクセイ・

続きを読む

【カイエ・ドゥ・シネマ週間】「キング・オブ・エスケープ」アラン・ギロディによるゲイの新世界

キング・オブ・エスケープ(2010) LE ROI DE L'EVASION(2010) 監

続きを読む

“Ç”カンヌを制した黒沢ワールドはいかに?「岸辺の旅」

岸辺の旅(JOURNEY TO THE SHORE) 監督:黒沢清 出演:深津絵里、浅野忠信

続きを読む

【オリヴェイラ特集】「メフィストの誘い」ファウスト映画にハズレなし

メフィストの誘い(1995) LE COUVENT(1995) 監督:マノエル・ド・オリヴェ

続きを読む

“Ç”【Bunkamura ル・シネマ特集】「ふたりのベロニカ」赤と緑が美しい…

ふたりのベロニカ(1991) La Double Vie de Véronique(1991)

続きを読む

“Ç”アレッ、カレルさんですか?「フォックスキャッチャー」

Foxcatcher 監督:ベネット・ミラー 出演:スティーブ・カレル、 チャニン

続きを読む

【ネタバレなし】「ダゲレオタイプの女」黒沢清海外進出作「クリーピー」の弱点を克服

ダゲレオタイプの女(2016) La femme de la plaque argentique(

続きを読む

“Ç”「バードマン」の原作(?)「愛について語るとき我々の語ること」読む

愛について語るとき我々の語ること What we talk about when we talk

続きを読む

「人生フルーツ」東海テレビ制作!ただの菜園ドキュメンタリーではないぞ!

人生フルーツ(2016) LIFE IN FRUITS(2016) 監督:伏原健之 出演:

続きを読む

“Ç”チェ・ブンブンが選ぶ#選挙の前に見る映画 「スーパーチューズデー」、「ミルク」etc

7月は選挙MONTH! 7月は7/10の参議院選と 7/31の東京都都知事選と 激しく選挙

続きを読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

【重要なお知らせ】サーバー引っ越しに伴う画像が見えない件

先日、ブログ記事「【悲報】ココマルシアター初回「マイ・ビューティフル・

【自己紹介】チェ・ブンブンってナニジン?

チェ・ブンブンとは? 社会人1年目の映画オタク。 年間500本、映

『タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜』ソン・ガンホの満面の笑みが光州事件で…

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017) 택시운전사(201

『いぬやしき』ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭は制したが…

いぬやしき(2018) 監督:佐藤信介 出演:木梨憲武、佐藤健

【ネタバレ解説】『レディ・プレイヤー1』全情報科教員に告ぐ!本作を生徒に魅せるのだ!

レディ・プレイヤー1(2018) Ready Player One(

【寅さんフルマラソン 総括】「男はつらいよ」総選挙 結果発表!※最終回

祝:「男はつらいよ」完走! 「男はつらいよ」シリーズ全48作+1作品

【カンヌ国際映画祭特集】『クスクス粒の秘密』ココマルシアターの裏側が分かる!

クスクス粒の秘密(2007) La graine et le mul

さらに過去の記事

PAGE TOP ↑