【4/21「美女と野獣」公開記念】1946年ジャン・コクトー版を観てみた

美女と野獣(1946)
La Belle et la Bête(1946)

監督:ジャン・コクトー
出演:ジャン・マレー、
ジョゼット・デイ、
マルセル・アンドレ、
ミシェル・オークレール、
ミラ・パレリetc

評価:65点

今月4/21よりディズニーの
実写版「美女と野獣」が公開される。

「美女と野獣」といえば、
アニメ版が有名ですが、
それ以外にも沢山
映画化されている。

今回は、その中でも
最初の映画化である
1946年ジャン・コクトー版
を観ていくぞ!

「美女と野獣」あらすじ

家でこき使われているベルを
見かねて王子様が求婚するものの、
彼女は父の世話がしたい為
断る。
そんなベルの父親はある日、
古城へ迷い込み、
うっかりバラを摘んでしまったが
故に野獣の人質となってしまう。

ベルが古城に到着すると、
野獣はその美貌に
心奪われてしまう…

ディズニー版とかなり違います

童話というモノは、
子どもに道徳を教えるために
存在していた。
しかし、昔は子どもを小さな大人
として扱っていたこともあり、
かなり残酷な話が多かった。

例えば、「白雪姫」は3度
殺される。
「シンデレラ」は、最後の最後に
自分を苛めていた姉妹に対し
極刑を処す話。

いずれもディズニーが
シンプル且つ、
お姫様と王子様の
ハッピーエンド物語へと
変更したことで
過去の忌々しい物語は封印された。

この「美女と野獣」も本来は、
「シンデレラ」のようにイジメ描写が
あったり、野獣の残虐性が
滲み出ていたりと
かなりダークファンタジーだ。

それをジャン・コクトーが
非常にアヴァンギャルドな
方法で映画化しきった!

シュールの極み

ニコラス・ウィンディング・レフンが
オールタイムベスト9位

本作を入れていることからも
分かる通り、非常に
アヴァンギャルドな作品だ。

現代のようにCGで燭台やポットが
語るなんて出来ないので、
人力で行われている。
しかし、テーブルや壁に生えている手が
燭台やポットを動かすのだ!

壁の動く銅像は、人間の顔を
黒塗りして目をギョロギョロ
させることで再現している。

とにかくあまりに
シュールな映像の連続に
映画、映像を作る人なら
真似したくなるの必至な
どうかしている演出に爆笑まちがいなしだ。

↑「不思議の国のアリス」に関しては、
巨大化縮小描写の実験として
何度も映画化されている。

↑ポルノ映画界でも1970年代頃に
童話の映画化が流行った。
「エッチの国のアリス」の場合、
巨大化縮小描写は難しかった為か、
ミュージカルで
ごまかされている。
(クオリティがやけに高い)

やはり、「不思議の国のアリス」同様、
演出の実験装置として
このネタは使われているだけあって、
映像クリエーター必見な作品でした。

単純に面白いので
来月のディズニー実写版、観る方も
是非比較してみてください。

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