“Ç”「American Honey」審査員賞受賞記念「フィッシュ・タンク」感想

フィッシュ・タンク(2009)
FISH TANK(2009)

フィッシュタンク

監督:アンドレア・アーノルド
出演:ケイティ・ジャーヴィス,
カーストン・ウェアリング,
マイケル・ファスベンダーetc

評価:70点

先日カンヌ国際映画祭で、
アンドレア・アーノルド監督の
「American Honey」
審査員賞を受賞した。

ということで、アーノルド監督の
出世作「フィッシュ・タンク」を
観てみたぞ!

なんと「死ぬまでに観たい映画1001本


にも掲載されている作品だ。

「フィッシュ・タンク」あらすじ

学校に友達がいなく、家でも
姉妹や母親から苛められ、
居場所のないミアはダンスが好き。
団地の陰日向でダンスの特訓に励んでいる。
そんな彼女の前に、
おじさんが現れ…

苛められる思春期の心情に注目

本作はまさに団地という水槽(=フィッシュタンク)
の中でダンスの才能を持っているのに、
活かせず、もだえ苦しむ15歳の
心情をよく捉えた作品だ。

学校の友達となじめず喧嘩ばかり、
家では母親や姉妹から罵られ
完全に自尊心を少女は失ってしまう。

やってきた、おじさんに
ダンスコンクール応募しなよ
と言われても、なかなか
行動に移そうとしない。

友達やおじさんの前でダンスを
魅せようとしない。
上手いのに。

この勿体なさがめちゃくちゃ
切ないのだ!

水槽の外の大海原に
出れば、才能を開花
させられるのに、
「どうせ自分は駄目だろう」と
引き下がってしまう。

引き下がらないように、
3歩進んで2歩下がる
を繰り返しながら前進していく
彼女に泣けてくる。

切ない映画は沢山あるけれども、
この視点は珍しいなと感じる。

素人ケイティ・ジャーヴィスの演技

本作の主人公ケイティ・ジャーヴィス
の演技がマジで凄い!

本作の前に一切演技を
したことがないとのこと。

居場所がないがために、
団地周辺のチンピラや
同級生に喧嘩を売る
荒々しさと、自信がない
やつれた感じの二面性を
見事に表現。

本作の彼女を10分でも
観れば、いかに彼女が
等身大の思春期女子を
演じきっているのかが
判るであろう。

新鋭アンドレア・アーノルドの
「American Honey」日本公開
するといいなー

↑「フィッシュ・タンク」のサントラが
DOPEでイカしています。
Eric B. & Rakimの「Juice」なんか良かったですよー

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