2021映画 『三月のライオン』将棋は指さないが、画は刺す 2021.04.20 chebunbun 『三月のライオン』はカルト的人気を博するのも納得だ。全ショットが完璧であり、映画とは「画」で語るものだと観客に殴りつけてくる。由良宜子演じるアイスは、記憶喪失のハルオ(趙方豪)を連れ出す。社会というしがらみから逃れるように自由に生きるアイスにとって、ハルオ以外は空気のような存在だ。街中でパンツを脱ごうとも気にはしない。そんな、自由の快楽に溺れている彼女の誘惑に引き込まれて行くハルオだが、彼は「社会」という重力に引っ張られて工事現場の仕事につく。