希望

2021映画

【クルド映画祭】『希望』ユルマズ・ギュネイの傑作はこっちだ!

市井の人々が映し出される。ある男が新聞を持っている男のところへ歩み寄り、「番号を見てくれ」と言う。男はダルそうに、新聞の番号と紙切れを照らし合わせる。必死な顔で結果を気にするこの男は、宝くじに全ての希望を託しているのだ。彼は貧しい。唯一の商売道具である馬も草臥れている。そんな彼の住処である貧困街にカメラは注目する。ネオリアリズモ作品を彷彿とする廃墟のような空間と群れがおりなす人間味が滲み出てくる。自転車を奪われる少年。家事に励む女が映し出される中、この宝くじ男の悲惨な生き様が紡がれていく。彼は、折角の商売道具を交通事故で失い、貧窮に貧困を重ねてしまう。