アクメッド王子の冒険(1926)
The Adventures of Prince Achmed
監督:ロッテ・ライニガー
評価:80点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
『死ぬまでに観たい映画1001本』の他のバージョンに掲載されている『アクメッド王子の冒険』を観た。世界初の長編アニメと言われている作品なのだが、これが強烈な一本であった。
『アクメッド王子の冒険』あらすじ
カリフ(イスラムの王)の誕生日を祝ってにぎわう都に魔法使いが現れ、魔法で作り出した<空飛ぶ馬>で飛んで見せた。カリフはこの馬がほしくなり、何でも望みの物と取り替えようと約束すると、魔法使いはカリフの王女ディナルザデーを妻に、と願う。ディナルザデーの兄、アクメッド王子はその非礼さに激怒したが、魔法使いはたくみに王子を<空飛ぶ馬>に乗せ、上昇法だけ教えて空へと飛ばせた。見る見る馬も王子も雲間に消えた。怒ったカリフは魔法使いを投獄したが、彼には重い鎖から逃れるなどたやすい事だった。他方、やっとの思いで馬を下降させたアクメッドはワクワク島に降り立つ。この島を治めるのは美しい妖精パリバヌー。夜ごとに鳥の姿で泉に舞い降り、水あびをする。物陰から彼女を見た王子は一目で恋に落ち、鳥の羽衣を隠して彼女を引き留め、共に故郷の王宮で暮らそうと語りかける。ついにパリバヌーもひたむきなアクメッドの情熱にほだされ、ふたりは<空飛ぶ馬>で飛び立つ。
世界初の長編アニメ
本作は世界初の長編アニメにして唯一無二の特性を有している。それは影絵である。切り絵のような空間の背景に石鹼や絵の具を用いた特殊効果を挿入させることによって物質に命を宿している。そして切り絵を重ね合わせ、それぞれにグラデーションをつけることで奥行きを与え、山々が険しい道中を盛り上げる構図となっている。2Dならではぶった切り構図は、今となってはゲームぐらいでしかみないのだが、その構図を巧みに扱った場面には惹き込まれるものがある。たとえば、大蛇に襲われる場面では、壺のような穴の中でスリリングな対決が描かれるのである。確かにこれは映画史にとって重要な作品に思えた。








