幸せの、忘れもの。(2025)
Deaf
監督:エバ・リベルタ
出演:ミリアム・ガルロ、アルバーロ・セルバンテス、エレナ・イルレタ、ホアキン・ノタリオetc
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
2025年のベルリン国際映画祭にて話題となった《Deaf》が邦題『幸せの、忘れもの。』として2026年5月1日(金)より公開となる。今回、試写にて一足早く観させていただいたのでレビューしていく。
『幸せの、忘れもの。』あらすじ
聴こえない世界に生きるアンヘラと、優しく寄り添う夫エクトル。二人は手話というかけがえのない言葉で、心を通わす。アンヘラは陶芸工房で働き、優しい土の匂いと仲間たちにも見守られ、静かで平穏な日々を過ごしていた。しかし、ある“幸せな出来事”を境に、何かが少しずつ揺らぎ始める…。やがて再び“疎外の世界”に引き戻されるアンヘラ。聴こえない世界とその外側で、時々見え隠れする“本当の幸せ”をアンヘラは、つかまえることができるのだろうか…。
ろう者の聴く世界について
本作はろう者が出産するにいたり、「自分の子は健常者か」といった不安を抱えながらXデーを迎えようとする内容である。映画はろう者コミュニティのリアルを描くために労働をはじめとする日常に重きを置く。
そして、本作は映画が描くべき「映画でしか描けない映画では描けないもの」を捉えようとしている。具体的にはろう者が《聴く》世界のシミュレーションである。映画がろう者が補聴器を介した世界、取った世界の音を捉える。どちらも不鮮明な音だがグラデーションがある。音が不鮮明だからこそ視覚が捉える世界にフォーカスがあたる。これは映画でなければできない表現かつ、映画であっても完全な再現はできない。その不完全さの綻びが我々をろう者の世界へと誘うのである。
日本公開は2026年5月1日(金)










