ZAFARI(2024)
監督:Mariana Rondón
出演:Daniela Ramírez、Francisco Denis、Samantha Castillo etc
評価:70点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
現在、ベネズエラが凄惨なことになっている。こういう時こそ、映画人はその国の映画を紹介すべきなのではといった問いかけがXでされているので応えてみることにした。透明ランナーさんが推薦した『ZAFARI』を観たのだが、これが良かった。
『ZAFARI』あらすじ
The arrival of a hippopotamus in a small zoo sets off an avalanche of conflict between neighbors of opposing social classes. In a dystopic world gone wild, Zafari the hippopotamus is the only one who still has enough to eat.
訳:小さな動物園にカバが現れたことで、相反する社会階層の隣人同士の争いが激化する。荒廃したディストピアの世界で、カバのザファリだけがまだ十分な食料を持っている。
ベネズエラ、中流階級の死
本作は、中流が死に国民総じて貧しくなる構造を空間で表現した異色作である。かつて高級マンションだった場所で、中流階級は双眼鏡を使って階下を見下すように監視している。マンションには共同プールがついており、下層階級は楽しそうに遊んでいる。それは凄惨な社会を忘却するような形である。そうした様子が中流階級の目に入ることでフラストレーションが高まっていく。そんな中、動物園にカバが収容されるのだが、カバは飯を多く消費する。インフラが壊滅的であり、食糧不足であるマンションに苛立ちが積もっていく。
本作において『裏窓』的覗きのアプローチが巧く機能している。これはSNSで凄惨なニュースが飛び込んできて苛立つ感覚に近い。日本の場合、高市政権により急速に円の価値が失墜するも何もできず苛立つ感覚に近いだろう。それが缶詰を開ける、ケガをするといった実際の痛みへと直結していくあたりに力強さを感じた。










