秋が来るとき(2024)
Quand vient l’automne
監督:フランソワ・オゾン
出演:エレーヌ・ヴァンサン、ジョジアーヌ・バラスコ、リュディビーヌ・サニエ、ピエール・ロタンetc
評価:70点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
2026年最初の1本は夜勤の休憩時間に観たフランソワ・オゾン『秋が来るとき』であった。あまり注目していなかったのだが、意外と2025年のベストに入れている人が多かったので配信で観たのだが、サクッと面白い時間の流れを作ってしまうフランソワ・オゾンの職人業が光る一本であった。
『秋が来るとき』あらすじ
「焼け石に水」「スイミング・プール」など数々の名作を生み出し、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭の常連でもあるフランスの名匠フランソワ・オゾンが、自然豊かなブルゴーニュを舞台に、人生の秋から冬を迎える老齢の女性のドラマを描く。
80歳のミシェルはパリでの生活を終え、いまは自然豊かで静かなブルゴーニュの田舎でひとり暮らしている。休暇で訪れる孫と会うことを楽しみに、家庭菜園で採れた野菜で料理やデザートを作り、森の中を親友とおしゃべりしながら散歩する日々を送るミシェル。やがて秋の休暇を利用して娘と孫が彼女のもとを訪れるが、ミシェルが振る舞ったキノコ料理が引き金となり、それぞれの過去が浮き彫りになっていく。後ろめたい過去を抱えつつも、人生の最後を豊かに過ごすため、そして家族や友人たちのためにも、ミシェルはある秘密を守り抜く決意をする。
フランスのベテラン女優エレーヌ・バンサンが主人公ミシェル役を務め、ミシェルの親友マリー=クロードをジョジアーヌ・バラスコ、その息子ヴァンサンをピエール・ロタンが演じた。また、リュディビーヌ・サニエが「スイミング・プール」以来、21年ぶりにオゾン作品に出演した。
終末の週末
時は秋、翳りひとつなき空気感の中でおばあちゃんがキノコを採取する。毒キノコか否かを入念に判断し振り分けるも、それがフラグとなり身内が救急搬送されることとなる。それをきっかけに隠すべき過去や過去に抱えた膿がジワリとにじみ出る。
毒キノコといえばサシャ・ギトリ『とらんぷ譚』だが、本作はそれを意識しつつ、サシャ・ギトリが高速な物語展開をするのに対し、まるで間延びした時間の中でゆっくりと死を待つ走馬灯のような時間をフランソワ・オゾンは捉えていく。この時間の流れ、粘度、強度は他の作品にないものであり、巨匠としての余裕を感じさせる。近年のフランソワ・オゾンは死をテーマにすることが多い気がするが、もしかすると彼自身、余命を意識しているのかもしれない。











