WHITE SNAIL(2025)
監督:Elsa Kremser、Levin Peter
出演:Marya Imbro、Mikhail Senkov、Olga Reptukh
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
第78回ロカルノ国際映画祭で審査員特別賞と俳優賞をダブル受賞した『WHITE SNAIL』を観た。
『WHITE SNAIL』あらすじ
Masha, a model pursuing her dream job in China, and Misha, a painter working in a morgue, form a profound, tragic relationship.
わたしは中国で一発当てたい
監督の実体験に基いた作品。ビニール袋で自殺未遂するところから物語は始まる。マーシャはモデルに憧れている。東欧女性の仕事が豊富な中国でキャリアを築こうと、自撮り動画を撮影したり、オーディション、グループ撮影に励んでいる。しかし、他のモデルとの交流もファンとの交流も希薄であり孤独に苛まれている。そんなある日、モルグ(遺体安置所)ではたらくミーシャと出会う。寡黙な彼は仕事でのインスピレーションを絵で表現しているのだが、その創作活動に彼女は惹き込まれ、いつしか親密な関係となっていく。
『Wild Diamond』同様、SNSを軸とした表現における実体なきコミュニケーションによる孤独を軸としたないようで話自体は陳腐に思えた一方で、実体はありつつも親密な関係に至れない女性と、既に死んでしまっているため実体は実質消失してしまっている死者の肉体から孤独と向き合う男の組み合わせは興味深く、そしてカタツムリを用いた性的メタファーの表現が面白かった。
ただ、東京国際映画祭や東京フィルメックスに来るかと聞かれたらどうなんだろう。