『OBEX』Macintoshで異世界へ

OBEX(2025)

監督:アルバート・バーニー
出演:アルバート・バーニー、キャリー・ヘルナンデス

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

『ストロベリー・マンション』でクローネンバーグ寄りだが独創的な世界を馬出したアルバート・バーニーの新作『OBEX』が評判いいようなので観た。相変わらずガジェットの扱いに長けた監督に思えた。

Conor Marsh’s secluded life disrupted when he plays OBEX game. His dog Sandy disappears, blurring reality and game. Conor enters OBEX world to rescue Sandy, navigating its strange realms.
訳:コナー・マーシュの孤独な生活は、OBEX ゲームをプレイすることで一変します。彼の愛犬サンディが姿を消し、現実とゲームの境目が曖昧になります。コナーはサンディを救出するために OBEX の世界に入り、その奇妙な世界を進みます。

※IMDbより引用画像

Macintoshで異世界へ

昼間はMacintoshでアスキーアートづくりに熱中し、夜は縦積み3段のTVモニタで同じ映画を観る異常中年男性は、ある日、PCゲーム「OBEX」を手にしプレイする。すると悪魔が召喚され、虚実曖昧な世界へ迷い込み、テレビ男といっしょに彷徨うこととなる。オーソドックスな虚実曖昧ものであり、散々こすり倒されているネタなので新規性はない。また、引用される作品も『ヴィデオドローム』『闇のあとの光』『エルム街の悪夢』、ゲームだと『UNDERTALE』がほぼ剥き出しで使われるので浅墓に思える。

しかしながら、専用プリンターの不気味なノイズ、縦積み3段のTVモニタが織りなす異様な光景、オープニングタイトルのカッコよさと、視覚的手数が多く嫌いにはなれない作品であった。

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