『Eat the Night』ネトゲのサ終まであと僅かってマ!?

Eat the Night(2024)

監督:キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル
出演:Théo Cholbi、Erwan Kepoa Falé、Lila Gueneau etc

評価:50点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ゲームを通じて映画を語る新鋭キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネルの新作はネトゲがテーマとなっている。『ニッツ・アイランド』の監督に質問した時にも感じたことだが、フランスにおけるゲーマー像は暗い、とにかく暗い。本作もまた、非常に暗い内容であった。

『Eat the Night』あらすじ

Young drug dealer Pablo and his sister Appoline bond over an online game called Darknoon. Pablo falls for Night, neglecting his sister. While Appoline finishes the game, Pablo and Night become embroiled in a dangerous gang conflict.
訳:若き麻薬ディーラーのパブロと妹のアポリーヌは、「ダークヌーン」というオンラインゲームで絆を深める。パブロは妹をほったらかしにしてナイトに恋をする。アポリーヌがゲームを終える間、パブロとナイトは危険なギャングの抗争に巻き込まれていく。

IMDbより引用

ネトゲのサ終まであと僅かってマ!?

兄妹でネトゲ「ダークヌーン」にハマっているのだが、ある日、突如「このゲームはサービスを終了します」とメッセージが出る。剣と魔法の世界に現実逃避していた自分の心の拠り所をどこに置けばよいのかと迷う中、現実ではパブロはナイトという男に恋心を抱き、さらにはギャングの抗争に巻き込まれてしまう。

『Best Secret Place』と比べると、映画の軸がゲーム/同性愛もの/ギャングモノと複数のレイヤーを行き来する複雑な内容となっているのだが、フレームを使いこなせているようには思えず空中分解してしまったように思える。

しかしながら、ゲームに対する情熱は他の映画監督に比べると非常に高いため、サ終当日に、仲間たちがプラットホームに集結し、時が来るのを見守る感傷的な場面の再現がよくできているなと感じた。イマイチあたりがない監督ではあるのだが、異端児として見守りたいコンビである。