【アンディ・ウォーホル特集】『キス』アクション映画を開発するアンディ・ウォーホル

キス(1963)
KISS

監督:アンディ・ウォーホル

評価:50点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ラドゥ・ジューデ論を書く中で、アンディ・ウォーホルについて調べる必要があったのでDVDBOXを引っ張り出して『キス』観た。

『キス』あらすじ

Kiss is Andy Warhol’s hour-long homage to the art of the kiss featuring fourteen couples, from passionate participants to lethargic lovers, engaging in the intimate act. With Naomi Levine, Pierre Restaney, Gerard Malanga, Jane Holzer, Philip van Rensselaer, Charlotte Gilbertson, John Palmer, Andrew Meyer, Mark Lancaster, Ed Sanders, Rufus Collins, Marisol, Harold Stevenson, Steven Holden, and unidentified others. Live musical accompaniment by Marvin Irish, Skyler Thomas, and Gabriel Yancy.
訳:キスは、アンディ・ウォーホルがキスの芸術に捧げた1時間のオマージュであり、情熱的な参加者から無気力な恋人まで、14組のカップルが親密な行為に没頭する。ナオミ・レヴァイン、ピエール・レスタニー、ジェラール・マランガ、ジェーン・ホルツァー、フィリップ・ヴァン・レンセラー、シャーロット・ギルバートソン、ジョン・パーマー、アンドリュー・マイヤー、マーク・ランカスター、エド・サンダース、ルーファス・コリンズ、マリソル、ハロルド・スティーヴンソン、スティーヴン・ホールデン、その他未確認の出演者。マーヴィン・アイリッシュ、スカイラー・トーマス、ガブリエル・ヤンシーによる生伴奏。

アンディ・ウォーホル・ミュージアムより引用

アクション映画を開発するアンディ・ウォーホル

オリヴィエ・アサイヤスが「映画に(反)対して」において、ギー・ドゥボールとアンディ・ウォーホルを比較し、映画の発明者としての側面を見出していた。彼によれば『Sleep』でサイレント映画を発見し、そこからセリフ、スプリットスクリーンを通して俳優の概念を見出していったとのこと。

彼の理論を『キス』に当てはめるとアクション映画の発明だといえる。映画は人間のアクションによって物語が紡がれていく。その本質のみを抽出したのがこの『キス』であり、男女だけでなく男性同士の接吻によるアクションがリズミカルに刻まれていくのである。実は本作を検討する中で『ブロウ・ジョブ』が対になっているのだが、これは『ブロウ・ジョブ』評で語っていく。