『Holly』なんか、わたし聖人になっとるんだが

Holly(2023)

監督:フィーン・トローチ
出演:グリート・フェルシュトレーテ、セルディ・ファキ・アリシ、エルス・ドゥケリエ、カタリナ・ゲラルツ、フェリックス・ヘーマンズ

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ヴェネツィア国際映画祭に出品されたフィーン・トローチ作品を観た。日本未公開界隈では少し注目されている監督なのだが、結構の腕を感じさせる一本であった。

『Holly』あらすじ

After Holly(15) seems to have predicted a deadly school fire, all eyes are on her. Her teacher invites her to volunteer in the grieving community. Holly gives peace, warmth and hope. Soon people start demanding more and more of her.
訳:ホリー(15)が学校火災を予言したかのように思われたことから、彼女に注目が集まる。ホリーは教師から、悲嘆に暮れるコミュニティでボランティアをしないかと誘われる。ホリーは平和と温もりと希望を与える。やがて人々はホリーにもっともっと多くのことを求め始める。

IMDbより引用

なんか、わたし聖人になっとるんだが

ホーリーはなんとなく学校を休んだその日、火災が起き死者が発生する。そこから9か月後、悲しみの余韻が残りつつある世界で学校で働くアナに目を付けられる。そしてボランティア活動を軸に聖人かされていく。陰キャが突然聖人かしていく時の葛藤と推したはいいが、嫉妬心が芽生えて苦悩する様子を描いた作品。本作において音楽が重要な役割を担っており、煽るように大きな音が不穏さを引き立てている。画は淡々と日常を描いていくのだが、運命の歯車が回ってしまっている感の厭らしさがあり、フィーン・トローチの今後に期待が高まった。