殺人カメラ(1952)
La macchina ammazzacattivi
監督:ロベルト・ロッセリーニ
出演:ジェンナロ・ピサノ、マリリン・バッファード、ウィリアム・タッブスetc
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
Prime Videoでロベルト・ロッセリーニの作品がたくさん追加されていた。今回は『殺人カメラ』を観てみた。
『殺人カメラ』あらすじ
イタリア南部の小さな漁村に暮らす気のいい写真屋チェレスティーノ(ジェンナロ・ピサノ)はある日店を訪ねてきた聖アンドレアと名乗る謎の老人から、カメラで撮影するだけで悪人を殺すことのできる能力を授かる。この力を使い彼はまず村を牛耳る警察署長、次に高利貸しの老婆マリアを死地に追い込むが、マリアの遺産の相続人が村で最も貧しい3人と指定されていたことで、さらには村に持ち上がったアメリカ人によるホテル建設計画も加え、欲に溺れた村人たちが織りなす騒動は拡大してゆく。チェレスティーノはカメラで悪人を次々と消してゆくが、事態は一向に改善しない。そんな中、彼に力を与えた例の老人が現われ、実は自分は悪魔なのだと告白する。チェレスティーノは彼に十字の切り方を教え、悪魔も改心するのだった。
カメラ版デスノート
本作はカメラ版デスノートであり、写真を再度撮影することによって人を石像化させ殺すことができる。結構めんどうなシステムであるのだが、主人公のカメラマンは正義のために写真を集めては撮ってを繰り返す。しかし、人を殺したところで全く事態が改善しないどころか悪化を重ね、ついには殺さなくてもいい人まで殺めてしまい罪意識が強くなっていく。悪を殺すのがなぜいけないかの議論は昔から行われており、結論が出ている。ロッセリーニはダークコメディとして教訓を語ったのである。