【ゴダール特集】『たのしい知識』時代が違えばゴダールは音MADを作っていただろう

たのしい知識(1969)
Le Gai Savoir

監督:ジャン=リュック・ゴダール(ハンス・リュカス)
出演:ジュリエット・ベルト、ジャン=ピエール・レオetc

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ジガ・ヴェルトル時代のゴダール集中月間で『たのしい知識』を観た。

『たのしい知識』あらすじ

フランスの国営放送の委嘱を受け、本来、ゴダール初のTV番組として撮られた異色問題作。題名はニーチェの著書を踏まえている一方で、内容的に彼は、ジャン=ジャック・ルソーの教育理論の古典「エミール」の現代版を作ることを企図。先にそろって「中国女」にも出演していたJ=P・レオ(その名もエミール・ルソー)とJ・ベルトが、夜ごと無人のTVスタジオに集い、映像と音の原理について議論し合う本作は、結局放映を拒否され、以後相次ぐジガ・ヴェルトフ集団作品での同種のトラブルの先駆けとなった。

※WOWOWより引用

時代が違えばゴダールは音MADを作っていただろう

ゴダールはソニマージュという音の概念を取り入れるほど、映像以上に音にこだわっている。本作は最も「音」にこだわった作品であろう。相変わらず政治や文学的議論を繰り広げていくのだが、単語をぶつ切りにして語る。映像以上に音も編集の対象になり得ることをゴダールは示しているのである。それを考えると、今の日本にゴダールがいたら、彼は猫ミーム動画や音MAD動画を作っていたのかも知れないなと思った。

※MUBIより画像引用