デッド・ドント・ダイ(2019)
The Dead Don’t Die
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、クロエ・セヴィニー、スティーヴ・ブシェミ、ダニー・グローヴァー、イギー・ポップ、セレーナ・ゴメス、RZA etc
評価:90点
おはようございます、チェ・ブンブンです。この前のカンヌ国際映画祭は陰と陽の同窓会が開かれた。陽は今日本でヒット中のタランティーノ主催『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』だ。こちらは、「俺のパーティに遊びにきてくれよな」と言わんばかりに急ピッチで編集を終わらせ、カンヌコンペティションに滑り込んだ。
一方、不遇なことに部室の片隅で仲間内で宴会する予定だったジム・ジャームッシュの同窓会『The Dead Don’t Die』は、強烈なスポットライトを浴びオープニング作品となってしまった。ジャームッシュもそんなつもりはなかっただろう。もし、少しでもカンヌ狙っていたのなら、ティルダ・スウィントンにキル・ビルのモノマネはさせないだろう。そんなジム・ジャームッシュの最新作『The Dead Don’t Die』を観ました。
日本公開は4/3(金)です。
※【ネタバレ考察】『デッド・ドント・ダイ』とっちらかったストーリーにジャームッシュが隠したゾンビ哲学とは?
『デッド・ドント・ダイ』あらすじ
アメリカの田舎町センターヴィル。3人だけの警察署で働くロバートソン保安官(ビル・マーレイ)とピーターソン保安官代理(アダム・ドライバー)は、いつもの他愛のない住人のトラブルの対応に追われていたが、突如、街にゾンビが出現しだし、思わぬ事態に巻き込まれていく・・・。
※映画.comより引用
ジャームッシュの同窓会
スターギル・シンプソンの『The Dead Don’t Die』を背に、ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、イギー・ポップにRZAと往年のファミリーが集結する。ゾンビの危機が迫っているのに、皆が四散バラバラ駄話しながらゾンビと共に町を彷徨う内容だ。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を下敷きに、コントしながらもゾンビ映画の肝は押さえているのだが、全員やる気0な為誰が生き残るのか全く予想がつきません。当のティルダ・スウィントンは、《おくりびと》として町の葬式屋にいる設定なのに、モルグの横に備え付けられた和室で刀の修行を始めたり、ゾンビが徘徊する街中をぶらつき、ゾンビとおしゃべりしたりする。映画の中で浮きまくっているのだ。
うっかりカンヌに出てしまったが為に、海外の映画サイト評価は低いが、ジャームッシュファンにとっては堪らない!
旧友と一緒に家で思い出に浸るような多幸感と笑いがありました。そして、じっくり観てみるといかにジム・ジャームッシュが本作に強い社会的メッセージをジョージ・A・ロメロ風に隠していることがわかる。これについてはネタバレ記事で語ることとする。
日本公開は2020/4/3(金)ですが、ジャームッシュファンは期待してお待ちください。大傑作でした。
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